平成20年5月 第2317号 (5月28日)
■全国発明表彰
社団法人発明協会(豊田章一郎会長)は、このたび、平成二十年度全国発明表彰受賞者を発表、恩賜発明賞に「超高強度耐サワー低合金油井管の発明(大村朋彦氏・住友金属工業株式会社)」が選ばれた。
全国発明表彰は、優れた発明を完成した人などを顕彰することで、発明の奨励・育成を行うもの。恩賜発明賞は、皇室の発明奨励に対する特別の思召により毎年御下賜金を拝受し、最も優れた発明者に贈呈される。このたび恩賜発明賞に輝いた「超高強度耐サワー低合金油井管の発明」は、天然ガス採掘現場に必要な高強度・耐食性(特に硫化水素)を兼ね備えた天然ガス生産用鋼管に関する技術。クリーンエネルギーである天然ガスの世界的安定供給および二酸化炭素削減に大きく寄与している。
その他、内閣総理大臣発明賞―省メモリ高音質音声合成技術の発明(籠嶋岳彦氏・株式会社東芝他一名)、文部科学大臣発明賞―環境調和型クロメートフリー高機能化成処理鋼板の発明(吉見直人氏・JFEスチール株式会社他七名)、二十一世紀発明賞―誘導加速シンクロトロン方式を用いた全種イオン加速器の発明(高山 健氏・高エネルギー加速器研究機構他三名)など。
なお、六月十七日、東京・虎ノ門のホテルオークラにおいて表彰式が挙行される。