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平成20年5月 第2316号 (5月21日)

基本構想推進計画 平城京跡の保存整理 文化庁がまとめる

 文化庁はこのほど、特別史跡・平城宮跡(奈良市)の今後約二〇年間の保存整備の方針を示した「基本構想推進計画」を作成した。
 一九七八年に策定した基本構想を受けたもので、景観保全などの観点から平城宮跡内を通過する道路や近鉄奈良線の移設も含めた検討が必要だと指摘した。
 基本構想ができてから三〇年がたち、宮跡周辺の都市化などが進んでいる。周辺環境の変化を受け、有識者らからなる検討委員会(委員長・西 和夫神奈川大教授)の意見を踏まえて作成した。
 推進計画では、ただの公園ではなく遺跡の研究や保存を中心とした「遺跡博物館」としての性格を重視。景観や環境の保全も大事だとし、近鉄奈良線、県道谷田奈良線(一条通り)、市道大極線(みやと通り)について、移設も含めて検討し関係機関と話し合うべきだとしている。
 第一次大極殿院地区の建物復元に関しては、これまで大極殿以外の回廊や南門などは当面復元しない方針だった。しかし、国営公園化が認められたことを受けてすべて復元する方針。

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