平成20年5月 第2316号 (5月21日)
■ミッション成功を報告 土井宇宙飛行士らが岸田大臣を表敬
去る五月十二日、土居隆雄宇宙飛行士をはじめとするスペースシャトル「エンデバー号」の乗組員一行が岸田文雄内閣府特命担当大臣を表敬訪問した。一行は、三月の1J/A(STS―123)ミッション飛行計画で日本初となる有人宇宙施設日本実験棟「きぼう」船内保管室を国際宇宙ステーションへ取付けるなどのミッションの成功を祝して来日した。
日本実験棟「きぼう」の打上げ第一便にあたる同ミッションでは、「きぼう」の船内保管室がスペースシャトルにより国際宇宙ステーション(ISS)に打ち上げられ、土井宇宙飛行士が搭乗し、船内保管室の取付けや整備などを行った。船内保管室は直径(外径)四・四メートル、長さ四・二メートル、重さ八・四t(打上げ時。搭載物がない状態では四・二t)の円筒型で、「きぼう」の保管庫として使用される。スペースシャトルのロボットアーム(SRMS)でスペースシャトルのペイロードベイ(貨物室)から船内保管室を取り出し、取付けまでのSRMSの操作を土井宇宙飛行士が担当した。
岸田大臣は「世界的に注目の集まるミッションの成功をお祝い申し上げます。また日本人として、我が国初となる有人宇宙施設『きぼう』の取付けの成功をうれしく思う。これからの宇宙開発に期待するとともに乗組員の皆さんの努力に敬意を表します」などと一行を祝した。
ドミニク・ゴーリ船長は「国際宇宙ステーションへの『きぼう』の設置にあたって宇宙に行くということは、今回の日本訪問で美しい場所を訪れるのと同じくらい、ワクワクするものだった」などと感想を述べた。
話題は、土居宇宙飛行士が今回宇宙へ持っていった日本食の焼き鳥などといった宇宙食についてや、今回初めて宇宙に行った乗組員の感想などに及んだ。