平成20年4月 第2311号 (4月9日)
■学生支援GP説明会開く 機能充実を図りニーズに対応
文科省は、平成二十年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」(学生支援GP)の公募要領等に関する説明会を、去る三月二十四日に東京・一ツ橋の学術総合センターで、三月二十六日には大阪市の大阪国際交流センターでそれぞれ開催した。ここでは、東京で開催された説明会について報告する。
学生支援GPの背景には、進学率の上昇、国際化の進展に伴う外国からの留学生、教育内容の多様化や高度化など、学生を取り巻く環境の変化がある。また資質、能力、知識の異なる多様な学生が増加していることに加えて、平成十七年に一月中央教育審議会答申「我が国の高等教育の将来像」において、早急に取り組むべき重点施策の一つとして「学生支援の充実・体系化」が取り上げられている。こうしたことから大学等における学生支援の充実が重要な課題となっている。
説明会に先立ち、同省高等教育局の村田善則学生支援課長がこれまでの背景をもとに、組織をあげた総合的な取組が必要になってきているとし、「学生支援GPをきっかけに学生支援の在り方について学内でもう一度検討するきっかけとし、学生支援機能の充実を図ってほしい」と挨拶を述べた。また、各大学等の学生支援の取組を広く社会に知ってもらうことに努める一方、社会的注目度も高い同GPへの積極的応募を呼びかけた。
同GPの平成十九年度の採択件数は七○件。就職支援、留学生支援、障がいのある学生への支援などといった総合的な取組が採択され、今年度も支援が継続されるなか、平成二十年度の新規公募については採択件数を二五件程度として四月二十一日まで申請を受け付ける。二十年度予定額は一六億二○○○万円(前年度比▲三○○○万円)。二十年度の補助金基準額は一五〇〇万円/年(同▲一○○○万円)、補助事業上限額は二五〇〇万円/年(同▲一六○○万円)。
次に、同省担当者が、冊子『平成二十年度新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラムQ&A』を用いながら、同GPの公募要領の説明を行った。背景・目的、概要、選定方法、要件違反、申請に当たっての留意事項等のほかに、申請書作成・記入要領や審査体制・方法、審査手順、審査方針等についての詳細な説明があった後、質疑応答が行われた。
申請の留意点としては、当該大学等において、@文科省が大学改革推進等補助金または研究拠点形成費等補助金等により行っているプログラム(国公私を通じた大学教育改革支援プログラム)の支援対象に選定されているもの、A過去に選定されて期間が終了したもの、B平成二十年度に申請を予定しているもの、と同一または類似のものは対象外である―などの説明があった。
なお、複数大学等が共同で行うプログラムの申請である場合は、当該申請をもって、参加する全ての大学等それぞれの一件とし、本年度に同プログラムへの他の申請はできない。共同のプログラムとして申請した場合であっても、当該申請の補助事業上限額は二五○○万円/年、補助金基準額は一五○○万円/年。
同GPに選定された大学等には、七月上旬に学長等あてに選定結果を通知する予定。