平成20年2月 第2305号 (2月20日)
■企業の環境部にインターホン 環境省が成果報告シンポ
環境省では、去る二月十三日、東京・台場の日本科学未来館において、エコインターンシッププログラムシンポジウムを開催した。
同プログラムは、大学生を企業の環境管理部門にインターンシップ生として派遣し、企業の環境管理に関する業務を体験してもらうことを目的とした事業。本年度はパイロット版として実施し、このたびのシンポジウムではその報告が行われた。
石野耕也環境省大臣官房審議官の挨拶の後、「環境問題の解決に向けて企業は何をなすべきか」と題して安井 至国際連合大学名誉副学長が基調講演をした。安井氏は、様々なグラフを交えながら、多角的な見地から将来を予測。気候変動/地球温暖化、持続可能な生産と消費等地球環境問題のトレンドなどについて解説した。こうした認識を踏まえた上で、最後に企業の社会的責任のあり方について触れた。
次に、学生よりインターンシップ活動の体験報告があった。このパイロット版では、化学メーカー四社の環境管理部門に、二週間程度のインターンを実施。体験した学生からの報告によると、現場での取り組みや現場の社員の考えを直接知る機会となったため、「想像以上に企業は熱心に取り組んでいる」等と企業の環境対策に対する印象の変化があった。また、企業担当者からの学生の評判もよく、マナーや礼儀の正しさはもちろんのこと、様々な課題や提案をもらった、と感想を述べた。
第三部では「環境に配慮した社会に向けた『仕事』のあり方」と題して、キャスターの草野満代氏をコーディネーターに産学官の関係者がパネルディスカッションをした。
なお、来年度も実施する予定。学生の体験報告などは、同省のエコインターンシップのホームページ(www.env.go.jp/chemi/kagaku/ecointernship/index.html)から閲覧できる。