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平成20年2月 第2303号 (2月6日)

海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進

 文化庁では平成十九年十二月二十五日、海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進に関する基本的な方針(外務省・文部科学省共同告示第一号)が決定された旨、発表した。
 これは、「海外の文化遺産の保護に係る国際的な協力の推進に関する法律」第六条第一項に基づき、文部科学大臣及び外務大臣が定めるもの。
 基本的な方針の概要は次のとおり。
 一、基本的方向
 推進の必要性―文化遺産は国・地域を越えて、国際的な協力により、世界各地の文化遺産の保護に貢献することは、我が国の重要な使命の一つである。
 基本理念―世界各地の文化の発展への積極的貢献、外国の政府等の自主性を尊重する。
 国等の役割―・国:施策を策定し、必要な財政的その他の措置を講ずる。
 ・教育研究機関:人材の育成及び研究、成果の普及。研究施設の整備充実を図る。
 ・(独)国立文化財機構東京文化財研究所文化遺産国際協力センター:アジア地域における国際協力の拠点、体制の整備充実を図る。
 ・文化遺産国際協力コンソーシアム:国、教育研究機関、独立行政法人、特殊法人及び民間団体等の連携・協力体制の構築を図る。
 経済協力との連携―政府開発援助との連携強化、関係機関間の連携体制の構築が望まれる。
 重点対象地域―地理的、歴史的、文化的及び宗教的に関連が深いアジア地域。
 二、基本的施策
 連携の強化(情報交換と協働関係の構築)
 ・国内関係機関:文化遺産国際協力コンソーシアムを活用した国内関係機関の連携。
 ・関係省庁間の連携体制の強化を図る。
 ・研究分野:専門分野の横断的な参加と協力が不可欠、より総合的な研究領域の整備も必要。
 ・海外:ネットワークの構築、国際会議の積極的開催、海外拠点の形成を図る。
 人材の確保・育成等―教育研究機関等の場を整備。海外の専門家の受入れ及び現地研修の拡充を図る。
 情報の収集、整理及び活用―文化遺産国際協力コンソーシアムを通じた情報交換の促進、人材情報の集約も検討する。
 国民の理解及び関心の増進―幅広い人々向けのシンポジウム等の開催、広報活動の充実等の施策を講ずる。
 教育研究機関及び民間団体に対する支援―文部科学省、外務省等を通じた、教育研究機関、民間団体への支援の充実を図る。

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