平成19年12月　第2298号（12月19日）

■［新刊紹介］
　 「人間力」の育て方　堀田力著

　同書は、官邸主導の「教育再生会議」による詰め込み教育への逆行を危惧した「教育再生民間会議」（小山内美江子、嶋野道弘、堀田　力、牟田悌三の各氏）が、民間から教育に対する声を高めて、子どもの「人間力」を伸ばす教育を実現しようと発足した主張に共感し、堀田氏の同意を得て上梓したもの。
　発刊のきっかけは、教育再生会議批判であったが、内容は政局の行方に左右されない、これらかの教育という大きなテーマを中心に執筆されている。
　第一章は子どもをゆがめる教育として、平等、エリート育成とみんな平等、人間力、第二章は人間力の育て方として、人間力を育む教育、親、地域の助け合い、学校におけるふれ合い、第三章は対談―子どもを伸ばす教育1、中嶋　博氏（早稲田大学名誉教授）、第四章は教育再生の方向として、教育再生会議とゆとり教育、個性に応じた教育、親や地域の人々の対応、大学入試の改革など、第五章は対談―子どもを伸ばす教育2、野口　徹氏（町田市立小山田南小学校教諭）で構成されている。