平成19年12月 第2298号(12月19日)
■大津英敏氏ら5名 日本芸術院会員
日本芸術院(三浦朱門院長)では、去る十一月二十六日に、洋画の大津英敏氏ら五名を同院会員候補者として決定した。
一、第一部(美術)
▽洋画 大津英敏(おおつ・ひでとし、号:大津英敏)64歳。
一貫して人物をそのテーマとして選び、特に氏自身の子どもをモデルとした「家族像」は見る人の心を惹きつけている。平成十九年第六三回日本芸術院賞。神奈川県在住。
▽工芸 中里忠夫(なかざと・ただお、号:中里逢庵)84歳。
唐津藩藩窯の焼物師頭取家の後継者として唐津焼を復興した。昭和五十九年第四〇回日本芸術院賞。佐賀県在住。
一、第二部(文芸)
▽小説・戯曲 堤 清二(つつみ・せいじ、筆名:辻井喬)80歳。
長年にわたり、文化人と経済人としての二面性を作品に投影させながら、詩や小説に独自の創作世界を展開。平成十九年第五八回読売文学賞・詩歌俳句賞。東京都在住。
▽小説・戯曲 冨田三樹(とみた・みき、筆名:三木 卓)72歳。
詩人から評論、童話、小説など多岐にわたって秀作を生みつづけた。平成十九年第六三回恩賜賞・日本芸術院賞。神奈川県在住。
一、第三部(音楽・演劇・舞踊)
▽能楽 梅若善政(うめわか・よしまさ、芸名:五十六世梅若六郎)59歳。
昭和五十四年に六郎家を継承し、一門の指導にあたるとともに、梅若能楽学院院長として一般に普及活動をしてきた。平成十八年紫綬褒章。東京都在住。