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平成19年12月 第2297号(12月5日)

私立高専協が秋季総会

 日本私立高等専門学校協会(会長=神野 稔近畿大学工業高等専門学校長)は、十一月二十七日、東京・市ヶ谷の日本私立大学協会会員室において第八八回秋季総会を開催した。
 開会に当たり、神野会長は、「五年一貫教育で中堅技術者養成を担っている高等専門学校制度は曲がり角にきている」との認識を述べた上で、「今後の高専教育の発展に寄与すべく努力を重ねたい」と挨拶した。
 議事に入り、平成十八年度収支決算を満場一致で承認し、続いて、高専を取り巻く諸情勢について協議が行われた。まず、神野会長より全国高等専門学校体育大会のサッカー競技における編入学生参加規制問題について、同日開催の全国高等専門学校体育協会の総会において各競技専門部で起案された重要な事項は、総会に諮り最終的な決定を行うとし、私学側の意向を反映した結果となったことの報告があった。中教審大学分科会高等専門学校特別委員会で取りまとめられた「高等専門学校教育の充実について(審議経過報告)」での議論の焦点の確認、さらに教育振興基本計画特別部会における高等専門学校連合会へのヒアリング要請があり同日開催の高専連合会連絡会で意見案が示された旨の報告の後、協議が行われた。
 その後、「高専を取り巻く諸問題と高専教育を巡る諸課題」について文部科学省の藤原章夫専門教育課長より解説が行われた。
 同氏は、最初に「十一月二十五日、東京・両国国技館にて開催のNHK高専ロボコン2007全国大会におけるサレジオ高専のロボコン大賞の受賞は、私学の実力を示した」と賞賛するとともに、「一八歳人口の減少、理科離れ、高専の独法化、専修学校一条校化問題など高専制度の見直しの中で、地域との連携や二〇〇七年度問題の中で技術力の低下への対処を考えると、社会から高い評価を受けている高専の発展を支えていきたい。また、平成二十年度政府予算編成に当たり、質の高い大学教育推進プログラム(仮称)など高専が応募できる文部科学省関係事業等の概算要求をしている」との解説があった。
 加えて、中教審高等専門学校特別委員会は「高等専門学校教育の充実について―ものづくり技術力の継承・発展とイノベーションの創出を目指して―(審議経過報告)」を取りまとめたが、今後パブリックコメントを経て答申が行われるとの解説があった。
 意見交換の後、教育振興基本計画の策定に向けた意見提出を申し合わせた。

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