平成19年11月 第2295号(11月14日)
■国際化に向けた各要望などを協議 北海道支部総会開く
日本私立大学協会の北海道支部(支部長=森本正夫北海学園大学理事長)は、去る十一月五日、札幌ガーデンパレスにおいて、第八三回北海道支部総会を開催した。同支部所属の二一大学から十九大学三七名の代表者らが出席し、私学をめぐる諸課題などについて協議した。
はじめに森本支部長から挨拶があり、全道各地から参集した出席者に感謝の言葉を述べ、学校法人酪農学園の平尾和義理事長が退任し、麻田信二理事長が新任となったことを報告し、「地方においては特に厳しい状況におかれている私立大学だが、支部所属大学が一丸となって、この局面を乗り切りたい」と締めくくった。
議事ではまず、報告事項として、平成十九年度事業の中間報告が行われた。続いて、平成二十年度国費予算並びに北海道予算に対する要望について審議が行われた。平成二十年度の私立大学関係政府予算については、教育基本法の改正後はじめての概算要求として、地域の振興と活性化に貢献する大学に対して必要な支援措置の実現などを主要事項とした各要望を審議した。また、北海道予算に対しては、@私立大学・私立短期大学の教職員に対する長期給付事業掛金の道費補助金復活について、A私立大学・私立短期大学における留学生受入れに対する援助について、B私立大学・私立短期大学における海外友好提携地域との教育学術交流事業に対する援助について、日本私立短期大学協会北海道支部(支部長=和野内崇弘札幌国際大学短期大学部理事長・学園長)とも連携をとりながら要望していくことで一致した。
本部報告に移り、同協会の小出秀文事務局長が「私立大学を取り巻く諸情勢について」と題して、一八歳人口の減少、ユニバーサル化する進学率、株式会社立大学の登場など高等教育を巡る環境の変化、教育再生会議や中央教育審議会の審議動向などについての報告があった。
研究討議として引き続き小出事務局長が、中央教育審議会の大学分科会制度・教育部会において十月に審議・了承された「学士課程教育の再構築に向けて(審議経過報告)」について、今なぜ「学士課程教育」か、経緯と現状に関する基本認識、改革の基本方向、改革の具体的方策、などの項目を詳細に解説した。
協議終了後には、懇親会が開かれ、総会は終了した。