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平成19年11月 第2294号(11月7日)

子どもの将来について 保護者の意識調査

 (独)労働政策研究・研修機構と日本キャリア教育学会との共同研究プロジェクト(座長・三村隆男上越教育大学准教授)では、このほど「子どもの将来とキャリア教育・キャリアガイダンスに対する保護者の意識」の調査結果を発表した。
 調査は平成十九年一月、子どもを持つ三〇〜五〇代の全国の親一三七二人を対象に行った。
 これからの若者の進路環境については、今後もフリーターやニートの若者が増えるが八六・八%、若者の就職の問題が社会全体の問題に広がるが七四・四%、若者が定職に就くのがもっと難しくなるが七三・八%、若者の結婚や出産がうまくいかなくなるが六七・九%だった。
 今後の社会情勢については、少子化や高齢化が進んでいくが九四・六%、人々の収入や財産の格差が拡大する八七・八%、様々な面でグローバル化・国際化が進む七九・四%、地域間の格差が拡大する七五・九%だった。
 概して、高学歴の親または父親は、格差拡大に対する不安が大きく、非高学歴の親または母親は若者の就職に対する不安が大きかった。
 子どもに学校で身につけさせたいと考えている力は、コミュニケーション能力三三・四%、人を思いやる力三三・〇%、読み書きなどの基礎的な学力二七・三%。また、学校に対して、人格形成的な面に期待する親が多かった。
 また、親の子どもに対する期待は、@地位達成に対する期待とA技術獲得に対する期待の二つに分けられた。概して、高収入・高学歴・正社員の親および父親は、子どもに社会的な地位の達成を望み、非高収入・非高学歴・非正社員の親および母親は、子どもに何らかの手に職をつけることを望んでいた。
 子どもの将来に向けた取り組みとして、中学校などで職場体験学習を中心としたキャリア教育が行われているが、職場体験を受け入れた経験のある親は二割に止まる。
 しかし、ほとんどの親は、中学校における職場体験学習を、とてもよいことだ三七・二%、よいことだ四五・七%と評価している。
 今後も職場体験学習はよいことなので、協力したい四八・二%という回答が最も多かった。
 ただ、対応・指導できる人員が少ない四五・四%、中学生に何をさせたらよいのかわからない二三・九%だった。

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