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平成19年11月 第2294号(11月7日)

研究費不正使用防止の取組状況 内閣府がとりまとめ

 内閣府では、このたび、公的研究費の不正使用等の防止に関する関係府省の取組状況をまとめた。
 近年、研究者等による公的研究費の不正使用が問題になっているが、これは科学技術や研究者等に対する国民の信頼を裏切るものである。また、無駄の徹底排除など研究費の効率的な執行も求められている。これを受け、政府、研究費の配分機関、研究機関は連携し、競争的資金等の公募型研究費を中心に、指針「公的研究費の不正使用等の防止に関する取り組みについて(平成十八年八月三十一日総合科学技術会議)」に則った取り組みにできるだけ早期に着手し、遅くとも平成十九年度には具体的に推進することとしていた。内閣府では、このたび、同指針で規定された、関係府省の公的研究費が取り組むべき八項目の進捗状況をフォローアップした。
 その結果、全ての関係府省・配分機関が不正使用等防止八項目に取り組んでいることを確認した。八項目とは、@ルールの整備・明確化(ガイドラインの策定、不正告発窓口の設置、説明会開催、ハンドブック作成、募集要項に明記等)、A効果的・効率的な検査(検査マニュアルの作成、現地調査の実施等)、B機関管理の徹底、C不正研究者の競争的資金の応募資格制限等、D研究機関におけるルール等整備状況を交付時にチェック、研究機関への指導・助言、E研究機関へのペナルティ、F研究費の重複・集中の排除、G情報提供等の支援の充実、である。
 なお、研究機関における不正使用等防止対策の取り組み状況についても、全ての関係府省において、研究費交付時におけるチェック(D)、検査時のチェック(A)等により把握できることが確認された。
 内閣府では、関係機関が、それぞれ不正使用等防止対策を体系的に実施している一方で、責任を持って研究費を管理できる研究機関にのみ研究費を交付する体制が整備されている、と結論付けた。

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