平成19年10月 第2293号(10月24日)
■創立130周年記念 式典・祝賀会を挙行
二松學舎大学(大山コ高理事長、今西幹一学長)は去る十月十日、東京・千代田区の九段キャンパスにおいて、創立一三〇周年記念式典及び祝賀会を盛大に挙行した。
中洲記念講堂で開かれた記念式典の式辞で、大山理事長は二松學舎の沿革を述べるとともに「創設者三島中洲の漢学塾の精神に基づき、人格の陶冶に邁進し、今日まで一三〇年の歴史を歩み発展してきた。この間、幾多の困難に遭遇し、存亡の危機に直面したが、教職員一丸となって乗り切ることができた。これからも存立の意義を問い直し、社会の発展に寄与していきたい」と誓った。また、今西学長は「一三〇周年の節目を祝うことができたのは、多くの先覚や全教職員、学生・生徒、保護者等、温かくご支援くださった皆様のおかげであり、深く感謝したい。今日、大学の大衆化、少子化等、混迷の時期を迎えているが、二松學舎の個性・特色を発揮し、三島中洲以来の精神を忘れることなく今後、一五〇年、二〇〇年の磯となるよう努力していきたい」と抱負を語った。
祝辞に移り、池坊保子文部科学副大臣、原田嘉中日本私立大学協会副会長、鳥居泰彦日本私立学校振興・共済事業団理事長がそれぞれ、創設者三島中洲を称え、同學舎に学んだ平塚雷鳥、嘉納治五郎、夏目漱石、犬養 毅らに言及し、「今後も特色ある教育で有為な人材育成に期待したい」などと述べた。
その後、祝電披露、名誉役員・名誉学位・学術文化奨励賞が授与され、校歌斉唱で閉会となった。
なお、引き続いて講演会が開かれ、藤原正彦お茶の水女子大学教授が「祖国とは国語」と題し、「国語」こそ知的活動の基本であると述べ、「語彙の獲得」が知的活動そのものであり、その語彙の中枢は「漢字」であるとし、小学校段階での漢字教育の重要性を訴えた。
休憩の後、会場を移して祝賀会も賑やかに催され、祝辞、乾杯と続き、石川忠久顧問・名誉教授の万歳三唱でお開きとなった。