平成19年10月 第2293号(10月24日)
■97教育プログラム事後評価 大学院教育イニシアティブ
文部科学省では、現代社会の新たなニーズに対応できる創造性豊かな若手研究者の養成機能の強化を図るため、大学院における意欲的かつ独創的な教育の取組(「魅力ある大学院教育」)に対し、重点的支援を行い大学院教育の実質化(教育の課程の組織的展開の強化)の推進を目的として、平成十七年度より「『魅力ある大学院教育』イニシアティブ」を開始している。
この事業では、専門家や有識者によって事業の実施結果等を確認し、その結果を各大学にフィードバックし、今後の自主的・恒常的な展開に資するために適切な助言を行うとともに、その活動の成果と併せて広く社会に公表することによって、大学院教育の実質化を推進するため、二年間の事業期間終了後に事後評価を実施することとしている。
このほど同イニシアティブ委員会(委員長=石 弘光放送大学長、副委員長=黒田壽二金沢工業大学学園長・総長)において、平成十七年度に採択された国公私立四五大学九七教育プログラムからの事業結果報告書等の提出を受付け、事後評価を行い、評価結果を取りまとめて公表した。(表1参照)
なお、事後評価によって次のような大学院教育の実質化の推進が図られていることが明らかになった。
▽コースワークの強化(一貫カリキュラム、共通コア科目の設定、補完教育の導入等)
▽英語力向上のための授業の導入、海外大学との交換留学、国内外のインターンシップの単位化
▽成績評価基準の明確化・厳格化
▽円滑な学位授与の促進
▽分野横断的な教育研究指導体制、組織的な取組を推進するための実施形態に応じたFD実施体制の工夫
各教育プログラムの事後評価結果については、(独)日本学術振興会ホームページ(http://www.jsps.go.jp/j-initiative/index.html)を参照のこと。