平成19年10月 第2292号(10月17日)
■長岡大学が2年連続 18・19年度現代GPに選定
平成十九年度の文科省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」=現代GPの審査結果が発表され、長岡大学の「学生による地域活性化提案プログラム―政策対応型専門人材の育成―」が選定された。長岡大学は、平成十八年度の「産学融合型専門人材開発プログラム―長岡方式―」にも採択されており、二年連続の現代GP選定となった(十八年度選定プログラムの詳細は、本紙平成十八年十月十一日号からの連載を参照)。二年連続の現代GP選定は、新潟県内私立大学において初、また国立大学法人を含む新潟県内の経済経営系大学としても初の連続採択であるため「実践的総合キャリア教育」の先進的取り組みの一つとして、県内でも非常に注目されている。
十八年度採択で現在進行中のプログラムは、地域の産業界の人材ニーズと学生の職業意識とのギャップを踏まえ、地域企業等が実際に採用したいキャリアを身につけた人材を開発・育成することを主眼とした取り組みだった。少人数ゼミを中心としたビジネス展開能力の開発、職業資格に対応した資格対応型専門教育、実践的な能力を養う産学連携実践型キャリア開発の三つのプログラムで構成され、連携企業の実務専門家と本学教員で構成する連携FD(教育開発)チームによる産学連携授業や卒業提案課題の提出等が大きな特徴だった。
これに続いて今回選定された新プログラムは、学生グループが長岡地域の課題を対象として実地で調査研究しながら方策の提案を行う。これにより「学生の社会人基礎力や企画・提案力の開発」と「地域活性化への貢献」の同時実現を狙う。調査研究の対象は、長岡市総合計画の諸政策分野で挙げられている実課題とし、これらをゼミのテーマとして取りあげる。ゼミの学生グループがテーマごとに設ける地域連携アドバイザー(市担当者、関係団体の職員等)との緊密な連携と専門教員の指導の下に、専門知識とスキルを応用してフィールド調査を行う。これを地域活性化提案としてとりまとめ、提言として発表することで地域社会へフィードバックし、地域活性化への貢献を図る。教育の方法としては、問題解決型教育の実践を通じ、学生の社会人基礎力や企画・提案力の養成を目指す。三・四年生のゼミが、地域活性化の実課題(長岡市総合計画)を取り上げ、問題解決型学習を本格展開し、地域の実課題に取組むことにより、地域で活躍できる人材を育成する。若者からの地域活性化の提案を行うことで、長岡地域の活性化を図る。
同大学は今年度から、これら二つの現代GPプログラムを有機的に展開し、一層の教育の充実を図り、地域の企業ニーズに応える有能な人材の育成を目指している。