平成19年9月 第2286号(9月5日)
■卒業後の状況調査 大学、大学院、短期大学 「19年度学校基本調査」
前号(二二八五号)に掲載のとおり、文部科学省では平成十九年度学校基本調査速報を公表した。ここでは、同調査のなかから「卒業後の状況調査」のうち、大学(学部)卒業者、大学院修了者、短期大学卒業者(一部)について掲載する。
一、大学(学部)卒業者
(1)卒業者数
平成十九年三月に大学(学部)を卒業した者(年度途中の卒業者を含む。以下同じ)は、五五万九〇〇〇人(男子三二万人、女子二三万九〇〇〇人)で前年度より一〇〇〇人増加した。
これを設置者別にみると、国立一〇万三〇〇〇人(前年より一〇〇〇人増)、公立二万四〇〇〇人(一〇〇〇人増)、私立四三万二〇〇〇人(一〇〇〇人減)だった。
(2)卒業者の進路
卒業者を進路別にみると、大学院等への進学者(就職し、かつ進学した者を含む。以下同じ)六万七〇〇〇人(全卒業者数の一二・〇%)就職者(就職し、かつ進学した者を除く)三七万八〇〇〇人(同六七・六%)、臨床研修医(予定者を含む。以下同じ)九〇〇〇人(同一・六%)、専修学校・外国の学校等入学者一万人(同一・八%)、一時的な仕事に就いた者一万三〇〇〇人(同二・四%)、左記以外の者六万九〇〇〇人(同一二・四%)、死亡・不詳の者一万二〇〇〇人(同二・二%)だった。
ア、進学状況
@大学院等への進学者数は六万七〇〇〇人(男子四万九〇〇〇人、女子一万八〇〇〇人)で、前年より一〇〇人減少した。
A進学率(卒業者のうち大学院等への進学者及び就職し、かつ進学した者の占める比率。以下同じ)は一二・〇%(男子一五・四%、女子七・五%)で、前年より〇・一ポイント減少した。
イ、就職状況
@就職者総数(大学院等進学者のうち就職している者を加えた全就職者数。以下同じ)は、三七万八〇〇〇人(男子二〇万五〇〇〇人、女子一七万三〇〇〇人)で、前年より二万二〇〇〇人増加した。
A就職率(卒業者数のうち就職者総数の占める比率。以下同じ)は、六七・六%(男子六四・〇%、女子七二・三%)で、前年より三・九ポイント上昇した。
B就職率を関係学科別にみると、家政が八一・六%で最も高く、次いで社会科学七四・八%、人文科学六九・五%等の順だった。
C就職者総数を産業別にみると、卸売・小売業が一七・九%で最も高く、次いで製造業一六・二%、サービス業(他に分類されないもの)一三・一%、金融・保険業一一・一%、情報通信業八・九%等の順だった。
また、男女別にみると、男子は製造業二〇・三%、卸売・小売業一八・八%、サービス業(他に分類されないもの)一二・七%等の順で、女子は卸売・小売業一六・八%、金融・保険業一三・九%、サービス業(他に分類されないもの)一三・六%等の順だった。
D就職者総数を職業別にみると、事務従事者が三二・六%で最も高く、次いで専門的・技術的職業従事者三二・二%(うち技術者一六・七%、教員四・〇%等)、販売従事者二三・七%等の順だった。また、男女別にみると、男子は専門的・技術的職業従事者三三・一%(うち技術者二五・一%、教員二・三%等)、事務従事者二七・〇%、販売従事者二六・九%等の順で、女子は事務従事者三九・三%、専門的・技術的職業従事者三一・〇%(うち保険医療従事者一〇・八%、技術者六・七%、教員五・九%等、販売従事者一九・八%等の順だった。
二、大学院修了者
(1)修了者数
平成十九年三月に大学院の修士課程を修了した者は、七万四〇〇〇人(男子五万二〇〇〇人、女子二万二〇〇〇人)で前年より一〇〇〇人増加した。博士課程を修了した者(所定の単位を修得し、学位を取得せずに満期退学した者を含む。以下同じ)は一万七〇〇〇人(男子一万二〇〇〇人、女子四〇〇〇人)で前年より一〇〇〇人増加した。また、専門職学位課程を修了した者は、六七〇〇人(男子四九〇〇人、女子一八〇〇人)で、前年より三〇〇〇人増加した。
これを設置者別にみると、修士課程では国立四万二〇〇〇人(修了者の五七・一%)、公立四〇〇〇人(同五・六%)、私立二万八〇〇〇人(同三七・三%)で、博士課程では国立一万二〇〇〇人(修了者の七〇・六%)、公立一〇〇〇人(同五・七%)、私立四〇〇〇人(同二三・七%)だった。また、専門職学位課程では、国立二〇〇〇人(修了者の三〇・一%)、公立一〇〇人(同二・〇%)、私立四六〇〇人(同六八・〇%)だった。
(2)修了者の進路
ア、修士課程
修了者の進路別内訳は、大学院等への進学者八〇〇〇人(修了者の一一・四%、)、就職者(就職し、かつ進学した者を除く。以下同じ)五万三〇〇〇人(同七二・二%)、左記以外の者八〇〇〇人(同一一・一%)、死亡・不詳の者二〇〇〇人(同三・三%)だった。
@進学率は一一・四%(男子一一・二%、女子一一・九%)で、前年より一・一ポイント低下した。
A就職率(修了者のうち就職者総数の占める比率)は七二・五%(男子七七・〇%、女子六一・七%)で、前年より二・五ポイント上昇した。
B就職者総数を産業別にみると、製造業が四七・〇%と最も高く、次いで情報通信業一〇・〇%、サービス業(他に分類されないもの)九・七%、教育、学習支援業八・四%等の順だった。
C就職者総数を職業別にみると、専門的・技術的職業従事者が七八・一%(うち技術者五七・〇%、教員六・四%、科学研究者五・九%等)で最も高く、次いで事務従事者一〇・九%、販売従事者三・二%等の順だった。
イ、博士課程
修了者の進路別内訳は、就職者(就職し、かつ進学した者を除く。)一万人(修了者の五八・八%)、左記以外の者四〇〇〇人(同二四・七%)、死亡・不詳の者二〇〇〇人(同九・二%)等だった。
@就職率は五八・八%(男子六一・八%、女子五〇・八%)で、前年より一・四ポイント上昇した。
A就職者総数を産業別にみると、教育、学習支援業が三三・三%で最も高く、次いで医療、福祉二七・六%、製造業一五・七%等の順だった。
B就職者総数を職業別にみると、教員二五・八%、医師、歯科医師、獣医師、薬剤師二五・三%、科学研究者二二・八%、技術者一五・一%等専門的・技術的職業従事者が九三・〇%を占めた。
ウ、専門職学位課程
修了者の進路別内訳は、就職者(就職し、かつ進学した者を除く。以下同じ)一八〇〇人(修了者の二六・四%)、左記以外の者四二〇〇人(同六二・三%)、死亡・不詳の者六〇〇人(同八・六%)等だった。
@就職率は二六・六%(男子二九・〇%、女子二〇・三%)である。
A就職者総数を産業別にみると、製造業が二〇・三%と最も高く、次いでサービス業(他に分類されないもの)一六・三%、金融・保険業一一・二%等の順だった。
B就職者総数を職業別にみると、事務従事者が三七・三%と最も高く、次いで専門的・技術的職業従事者二六・三%(うち技術者一二・六%、科学研究者二・〇%等)、管理的職業従事者一二・八%等の順だった。
三、短期大学卒業者
(1)卒業者数
短期大学(本科)を卒業した者は九万二〇〇〇人(男子一万一〇〇〇人、女子八万一〇〇〇人)で、前年より八〇〇〇人減少した。
これを設置者別にみると、国立三〇〇人(前年より七〇〇人減)、公立五〇〇〇人(前年より一四〇〇人減)、私立八万六〇〇〇人(前年より五五〇〇人減)だった。
(2)卒業者の進路
進路別内訳は、大学等への進学者(就職し、かつ進学した者を含む。以下同じ)一万一〇〇〇人(全卒業者の一二・〇%)、就職者(就職し、かつ進学した者を除く)六万五〇〇〇人(同七〇・二%)、専修学校・外国の学校等入学者二〇〇〇人(同二・三%)、一時的な仕事に就いた者四〇〇〇人(同四・七%)、左記以外の者九〇〇〇人(同一〇・三%)、死亡・不詳の者六〇〇人(同〇・六%)だった。