平成19年8月 第2283号(8月1日)
■新刊紹介
高齢余暇が地域を創る −21世紀の生涯学習と余暇− 著者 瀬沼 克彰
高齢化率はとどまるところを知らず、二〇〇五年ついに二〇%という大台を突破した。
高齢期は、余暇の視点からみると余業ではなく、本業であると表現できる。本業としての仕事から退職して、生活のほとんどが自由時間であり、仕事はほとんど無い。これは余暇という言葉の自己矛盾を露呈している。本業が無い状態だから余った時間という言い方もおかしいのである。
生きがい創造に日々生きている高齢者は少なく、日々惰性に従って生きている。退屈、懈怠、孤独などで日々を過ごしている。
筆者は、それらの問題のなかから、特に地域にかかわる課題を取りあげて、一冊にまとめることを意図した。これまでの考察は、従来の余暇という言葉を使ってきたので、矛盾をかかえつつも、同書では書名も章名とも余暇という言葉を使っている。
高齢余暇が地域を創る
―二十一世紀の生涯学習と余暇―
B5判、二七五頁、定価(本体二五〇〇円+税)、発行所(株)学文社、TEL〇三―三七一五―一五〇一戟AFAX〇三―三七一五―二〇一二。