平成19年8月 第2283号(8月1日)
■私大・短大等の入学志願動向調査 私大入学定員充足率108.98%
日本私立学校振興・共済事業団(鳥居泰彦理事長)の私学経営相談センターは、このほど「平成十九(二〇〇七)年度私立大学・短期大学等入学志願動向」の調査結果を発表した。
同調査は通信教育部のみを設置する学校(大学三校、短大一校、大学院二校)、株式会社が設置する学校(大学三校、大学院六校)、募集停止の学校(大学二校、短大三〇校)を除いた大学五五九校、短大三六五校、大学院四三二校を対象に五月一日時点でのデータを集計したものである。このうち、大学の概況は次のとおりである(カッコ内は対前年度の増減を表す。△印は減)。
▽入学定員=四四万四九二〇人(四六七五人)
▽志願者=三〇二万二九八三人(八万六五二三人)
▽受験者=二九〇万六〇六二人(八万七三二九人)
▽合格者=一〇七万七一六四人(三万二四六三人)
▽入学者=四八万四八七一人(一万二六三〇人)
▽志願倍率〈志願者÷入学定員〉=六・七九倍(〇・一二ポイント)、志願者の増加の割合が入学定員の増加の割合より大きいため、志願倍率がアップしている。
▽合格率〈合格者÷受験者〉=三七・〇七%(〇・〇一ポイント)、合格者と受験者の増加の割合がほぼ同じであるため、合格率は横ばい。
▽歩留率〈入学者÷合格者〉=四五・〇一%(△〇・一九ポイント)
▽入学定員充足率〈入学者÷入学定員〉=一〇八・九八%(一・七一ポイント)、入学者の増加割合が入学定員の増加割合より大きいため充足率が上がっている。
地域別にみると、大都市圏で志願倍率が高い水準にあり、東京、京都・大阪、近畿地区が、前年度よりもさらに志願倍率を伸ばした。それ以外の地域は前年度と比べて、さらに志願倍率が下降している。
学部系統別にみると、医学、歯学、看護福祉、外国語などで志願倍率が下降し、景気の影響などから経済、経営などが上昇している。薬学部は昨年に続く学部増設、六年制課程の設置が影響し、志願倍率は引き続き下降した。
入学定員充足率が一〇〇%未満の学校数は、十九年度二二一校(三九・五%)で、十八年度二二一校(四〇・二%)に比べて、学校数としては増減がなかったが、学校数全体が九大学増加したため、比率が下がった。内訳をみると、五〇%以上一〇〇%未満の学校数は三校増加して二〇四校(三六・五%)となり、五〇%未満の学校数は三校減って一七校(三・〇%)となった。(大学及び短期大学、大学院等の詳細については、同事業団のホームページ=http//www.shigaku.go.jp/を参照)