平成19年8月 第2283号(8月1日)
■現代GP、6テーマに119件選定 私大単独申請259件・選定50件
文部科学省はこのほど平成十九年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(現代GP)の選定結果を発表した。今年度で四年目を迎え、各大学・短期大学・高等専門学校から六テーマを通じて六○○件という過去最多の意欲ある取組が申請され、これまでに最も多い一一九件の優れた学生教育の取組が選定された。私大の単独申請・選定件数も着実に伸びてきている。なお、全体の選定率は一九・八%だった。(選定の詳細は2面)
現代GPは、@地域活性化への貢献(地元型)、A地域活性化への貢献(広域型)、B知的財産・コンテンツ関連教育の推進、C持続可能な社会につながる環境教育の推進、D実践的総合キャリア教育の推進、E教育効果向上のためのICT活用教育の推進、の六つのテーマごとにそれぞれ各部会やペーパーレフェリーの評価、面接審査等を経て選定候補が取りまとめられ、その上で総合評価部会で各部会審査結果をまとめ、全体調整を図り、去る七月三十日開催の選定委員会で最終的に選定された。テーマごとの申請数、面接審査などの選定状況は次のとおり。
〈テーマ@〉地域活性化への貢献(地元型)
▽申請一二八件=大学:八六、短大:二六、高専:一四、共同:二
▽面接審査三六件=大学:二四、短大:六、高専:六、共同:○
▽選定二六件=大学:一八、短大:四、高専:四、共同:○
▽選定率二○・三%
〈テーマA〉地域活性化への貢献(広域型)
▽申請一一一件=大学:八七、短大:九、高専:六、共同:九
▽面接審査三一件=大学:二四、短大:三、高専:二、共同:二
▽選定二二件=大学:一七、短大:二、高専:一、共同:二
▽選定率一九・八%
〈テーマB〉知的財産・コンテンツ関連教育の推進
▽申請:二七件=大学:二四、短大:○、高専:三、共同:○
▽面接審査九件=大学:七、短大:○、高専:二、共同:○
▽選定五件=大学:四、短大:○、高専:一、共同:○
▽選定率一八・五%
〈テーマC〉持続可能な社会につながる環境教育の推進
▽申請八一件=大学:六三、短大:一、高専:一四、共同:三
▽面接審査二二件=大学:一六、短大:○、高専:四、共同:二
▽選定一六件=大学:一三、短大:○、高専:一、共同:二
▽選定率一九・八%
〈テーマD〉実践的総合キャリア教育の推進
▽申請一五三件=大学:一二○、短大:一八、高専:一一、共同:四
▽面接審査四一件=大学:三二、短大:四、高専:四、共同:一
▽選定三○件=大学:二三、短大:三、高専:四、共同:○
▽選定率一九・六%
〈テーマE〉教育効果向上のためのICT活用教育の推進
▽申請一○○件=大学:七六、短大:七、高専:一○、共同:七
▽面接審査三○件=大学:二四、短大:二、高専:二、共同:二
▽選定二○件=大学:一七、短大:一、高専:一、共同:一
▽選定率二○・○%
なお、選定委員会の荻上紘一委員長(大学評価・学位授与機構教授)は審査終了後に「現代GPは大学が自主的に受ける第三者評価の一つと考えることができる。このような評価活動(GP事業)を通じて、わが国の大学教育が充実発展していく。そして、充実発展したことについては外部に向けて発信していくことも重要である」と述べている。
選定委員会では、現代GPは選定以後も各取組についての情報を社会に広く提供していくことが重要であるとし、選定された各校においては一般に向けて取組を紹介するWEBサイトを開設すること、財政支援期間終了後の「報告書」作成・公表を呼びかけている。