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平成19年7月 第2281号(7月18日)

地震研究人材の確保を 地震関連2計画の外部評価実施

 文部科学省では、このたび、「地震及び火山噴火予知研究計画に関する外部評価委員会」において、外部評価結果を報告書として取りまとめ、公表した。これは、平成二十年度に終了する「地震予知のための新たな観測研究計画(第二次)」及び「第七次火山噴火予知計画」について、第三者評価を行うとともに、次期計画策定に向けて今後の計画の在り方に関する意見・提言の取りまとめを行ったもの。報告書のポイントは次の通り。

 地震予知については、昭和四十年から地震予知計画の下で推進され、「地震予知のための新たな観測研究計画(第一次)」までの間、地震の発生場所や繰り返し時間間隔に関する予見の習得など、数多くの成果を上げてきた。また、火山噴火予知研究についても、昭和四十九年から火山噴火予知計画の下で推進され、第六次までの間に観測態勢は順次整備され、特定の火山では微細な前兆現象をほぼ確実に検出可能となるなど、多大な成果を上げてきた。現在、平成十六年度から二十年度までの五年間は、「第二次新計画」と「第七次計画」に基づき、それぞれの研究が推進されており、今回そのレビュー報告書について外部評価を行った。
 外部評価報告書のポイント
 両計画は科学技術・学術的な意義の極めて高いものであること、また、これらの計画に基づいて行われている地震予知研究及び火山噴火予知研究は、関係機関において科学的・社会的ニーズ等を踏まえつつ、適切に行われていることを高く評価している。
 一方で、次のような課題について特に指摘されている。
 ・若手研究者の確保も含めた人材養成への対応について具体的な対策の検討が必要であること。
 ・観測研究の縮小が危惧されていることから火山観測・監視体制への維持への対応については具体的な対策の検討が必要であること。
 ・地球規模での観測研究の推進の観点から国際共同研究が重要であること。
 ・社会とのかかわりを重視する上で予知研究の現状を国民や防災担当者に充分な説明を行い、計画の理解増進を図ることが重要であること。
 今後は、現行の計画を途切れさせることのないよう着実に引き継ぐため、次期の地震予知のための新たな観測研究計画及び火山噴火予知計画を策定していく必要がある。
 なお、その際には、地震活動と火山活動は密接に関連した現象であることから、両計画に基づく研究について一層の連携を図るとともに、次期計画が多大な研究成果を生み出し、社会に貢献していくことを強く期待する。

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