平成19年7月 第2279号(7月4日)
■2研究等支援事業での採択 文部科学省が公表
文部科学省では、このたび、平成十九年度「橋渡し研究支援推進プログラム」の実施機関と、「先端研究施設共用イノベーション創出事業」【産業戦略利用】の採択結果を公表した。
@橋渡し研究支援推進プログラム
医療としての実用化が見込まれる有望な基礎研究の成果を開発している研究機関を対象に、シーズの開発戦略策定や、薬事法に基づく試験物製造のような橋渡し研究の支援を行う機関を拠点的に整備するとともに、これら拠点の整備状況を把握し、拠点間のネットワーク形成などによりサポートする体制を整備するもの。実施機関の機能強化、支援を行う人材の確保・登用・育成や橋渡し研究支援を担う「橋渡し研究支援推進プログラム」と橋渡し研究支援機関の活動・連携の促進を担う「実施機関をサポートする機関」にて実施する。実施プログラムと機関名は次の通り。
【実施機関】
▽TR実践のための戦略的高機能拠点整備:大阪大学
▽創薬・新規医療開発のアカデミア拠点形成:京都大学
▽オール北海道先進医学・医療拠点形成:札幌医科大学(参画機関:北海道大学、旭川医科大学)
▽再生・細胞治療の橋渡し研究推進・支援拠点:先端医療振興財団
▽先端医療の開発支援拠点形成と実践:東京大学
▽医工連携を基盤としたトランスレーショナルリサーチ拠点形成―未来医工学治療開発センター:東北大学
【サポートする機関】
再生・細胞治療の橋渡し研究推進・支援拠点:先端医療振興財団
A先端研究施設共用イノベーション創出事業
大学等が有する先端的な施設・機器について、広範な分野における幅広い利用を促進し、イノベーションにつながる成果を創出することを目的として、参画機関の募集を行うもの。同事業は、「産学戦略利用」及び「ナノテクノロジー・ネットワーク」の二つのプログラムによって構成され、「産学戦略利用」は分野を限らず、産業利用のポテンシャルが高い先端研究施設を採択し、産業界への共用を通じてイノベーションを創出することを目的として、産業界利用や産学官の共同研究利用による具体的な技術課題の解決のための研究環境を提供する。このたびの支援事業名、採択機関名、研究施設名は次の通り。
▽「みんなのスパコン」TSUBAMEによるペタスケールへの飛翔:東京工業大学、スーパーコンピューティン
グキャンパスグリッド基盤システム
▽ナノカーボン産業拡大の為のカーボンバレー構想支援事業:信州大学、カーボン科学研究所ナノカーボン・
デバイス試作・評価装置群
▽フォトンファクトリーの戦略的産業利用:(共)高エネルギー加速器研究機構、放射光科学研究施設
▽先端的大規模計算シミュレーションプログラム利用サービス:東京大学、全国共同利用施設スーパーコン
ピュータシステム群
▽社会の安全・安心のための先端的経年損傷計測・評価と破壊制御:東北大学、エネルギー安全科学国際
研究センター先端的経年損傷計測・評価と破壊制御システム
▽講習機能を備えた大学先端分析施設・機器の産業利用仕組みの構築:九州大学、中央分析センター先端
材料分析機器