平成19年6月 第2278号(6月27日)
■北海道支部、東北支部 札幌・弘前で支部総会開く 19年度事業計画案・予算案を決定
日本私立大学協会の北海道支部(支部長=森本正夫北海学園大学理事長)は六月十八日に、また六月二十日には東北支部(支部長=高柳元明東北薬科大学理事長・学長)がそれぞれ平成十九年度の春季総会を開催し、平成十八年度の事業報告と収支決算を承認し、今年度の事業計画案と予算案等を決定した。
北海道支部
総会は、札幌市の札幌ガーデンパレスにおいて、所属する二一大学から四一名の代表者らが出席して開催された。
森本支部長は冒頭に「昨秋札幌で開催された第一二五回総会の折に、各大学におかれては準備にご協力いただき盛会裏に実施できたことにお礼を申し上げたい。私立大学を巡る情勢は年々厳しさを増しているが、こうした折こそ全支部団結して難局を克服したい。今回の総会が意義あるものになるようお願いしたい」と抱負を語った。
協議では、平成十八年度の事業報告と収支決算及び監査報告を全会一致で承認した後、平成十九年度の事業計画案と予算案を原案どおり決定した。この結果、今年度も支部総会及び理事会の開催、学長懇談会の開催をはじめ、事務局長相当者会議とあわせての事務職研修事業の実施、国ならびに北海道に対する要望活動の展開、道内私学関係団体との連携など、引き続き幅広い活発な活動を推進していくこととなった。
本部報告に移り、同協会本部の小出秀文事務局長が私学振興における大学改革関係の情勢について、政府が進めている教育再生会議、規制改革会議や経済財政諮問会議、中央教育審議会の審議動向について解説するとともに、同協会の役員会が中心となって推進中の平成二十年度の私立大学関係政府予算・税制改善対策について詳細に説明した。その中で、同協会は全国調査を行い、私立大学は定員割れに悩みながらも各地域において特色ある教育研究活動に精力的に取り組む様子が一層明らかになったとして、「骨太の方針2007」においては私立大学関係政府予算「対前年度比▲一%」との方針を撤回し、私学助成のさらなる拡充を要望していくことを報告した。
議事終了後には懇親会が催され、和やかな雰囲気の中で支部の結束を誓う情報・意見交換が行われた。
東北支部
会場となった青森県弘前市内のホテルには所属する一七大学から二七名の代表者らが出席。はじめに高柳支部長が「大学改革論議が盛んに行われるなか、社会全体で大学の自律的改革を後押ししていく姿勢は整いつつあるが、市場原理主義が主流のように見受けられる。そのような中で東北支部各校は、厳しい経営環境の下、地域にとって公共性のある大きな役割を果たしてきた。今後も一層地域に根ざした大学としての使命達成に邁進したい」と挨拶した。
続いて、本部の小出秀文事務局長の挨拶、同総会の当番大学である吉岡利忠弘前学院大学学長から歓迎の挨拶があった。
協議では、平成十八年度の事業報告、収支決算、監査報告を全会一致で承認し、続いて十九年度の事業計画案と予算案を原案どおり決定した。
事務研修会は、いわき明星大学の当番のもと、八月三十日〜三十一日にいわき市で開催することとなった。
次に連絡協議では、国立大学の法人化後の学生確保問題について、定員超過率や合格発表時期等見直しの要望が強く表明され、同協会本部とも連携してその改正に努めることを申し合わせた。
報告では、支部所属の秋田経済法科大学が今年四月からノースアジア大学へと校名が変更されたことが紹介された。また、小出事務局長が同協会の実施する諸事業の推進状況について報告するとともに、私立大学を取り巻く諸情勢について、平成二十年度私立大学関係政府予算・税制改善対策、教育再生会議、規制改革会議、経済財政諮問会議、中央教育審議会、年金一元化を巡る動向、第三者認証評価の現状、大学経営を巡る課題など詳細に説明した。
その後に催された懇親会は、支部加盟校の連携・協力をこれまで以上に確かなものとする有意義な機会となった。