平成19年6月 第2275号(6月6日)
■2035年 全都道府県で人口減少 「都道府県別将来推計人口」
国立社会保障・人口問題研究所は五月二十九日、日本の都道府県別将来推計人口(平成十九年五月推計)―平成十七(二〇〇五)〜四十七(二〇三五)年―を発表した。
調査方法は、ある年の男女・年齢別人口を基準に、ここに人口動態率や移動率などの仮定値を当てはめて将来人口を計算する方法で、二〇〇五年までの実績値をもとにして推計したもの。結果の概要は次のとおり。
人口が減少する都道府県は今後も増加を続け、二〇一〇年から二〇一五年にかけては四二道府県、二〇二〇年から二〇二五年にかけては沖縄県を除く四六都道府県、二〇二五年以降はすべての都道府県で人口が減少する。また、二〇三五年時点で二〇〇五年と比べ人口が増加しているのは、東京都と沖縄県のみである。
地域ブロック別では、二〇〇五年に全国人口に占める割合が最も大きかったのは、南関東ブロックで二七・〇%だったが今後も緩やかに上昇を続け二〇三五年には二九・八%に達する。一方で、その他の地域ブロックの占める割合は横ばいないしは減少となる。 特に東京都の人口シェアは二〇〇五年の九・八%が二〇三五年には一一・五%に達し、都道府県別のシェアの増加幅が最も大きい。
年少人口(〇〜一四歳人口)は二〇〇五年から二〇三五年までの期間を通じてすべて都道府県で減少し、各都道府県の総人口に占める割合も、二〇〇五年から二〇三五年までの期間を通じてすべての都道府県で低下する。
生産年齢人口(一五〜六四歳人口)は、各都道府県とも減少傾向にあり、各都道府県の総人口に占める割合も各都道府県とも減少傾向にある。
老年人口(六五歳以上人口)は、二〇二〇年まで全都道府県で増加する。しかし、老年人口の増加率はおおむね縮小傾向にあり、二〇二〇年以降は老年人口の減少県が現れる。二〇三五年の段階で老年人口数が多いのは、大都市圏に属する都府県である。
また、二〇三五年には、四四都道府県で老年人口割合が三割を超える。
後期老年人口(七五歳以上人口)は、二〇三〇年まで、全都道府県で増加する。後期老年人口割合が二〇%を超える都道府県は二〇二〇年まではひとつもないが、二〇三五年には三九道県で二〇%を超える。