平成19年5月 第2273号(5月16日)
■労働力人口は2759万人 平成18年版働く女性の実情
厚生労働省は四月に「平成十八年版働く女性の実情」の結果を発表した。
総務省統計局「労働力調査」によると、平成十八年の女性の労働力人口は二七五九万人(前年差九万人増、前年比〇・三%増)で、三年連続で増加した(男性三八九八万人、同三万人減、同〇・一%減)。女性の労働力率(一五歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、四八・五%(前年差〇・一ポイント上昇)と二年連続で上昇、男性は七三・二%(同〇・一ポイント低下)と九年連続で低下した。
女性の年齢階級別労働力率は、ボトムの三〇〜三四歳層の労働力率は前年と比べ〇・一ポイント上昇した。配偶関係別に年齢階級別労働力率を一〇年前と比較すると、未婚者は三〇歳から六四歳まで全体的に労働力率が上昇しているのに対し、有配偶者は特に二五〜二九歳層の労働力率の上昇が著しい一方、三五〜三九歳層で労働力率が低下している。
女性の就業者数は二六五二万人で四年連続で増加した(前年差一九万人増、前年比〇・七%増)。男性の就業者数は三七三〇万人(同七万人増加、同〇・二%増)で、二年連続で増加した。
女性の就業者のうち、雇用者が二二七七万人(女性の就業者総数に占める割合は八五・九%)、家族従業が二〇二万人(同七・六%)、自営業主が一六〇万人(同六・〇%)だった。
女性の完全失業者数は一〇七万人(前年差九万人減)で、男性(一六八万人、同一〇万人減)とともに四年連続で減少した。女性の完全失業率は前年より〇・三ポイント低下し、三・九%だった(男性四・三%)。
女性雇用者数は二二七七万人で、前年に比べ四八万人の増加(前年比二・二%増)と四年連続で増加した。雇用者総数に占める女性の割合は前年からさらに〇・三ポイント上昇し、四一・六%となった。
産業別では、卸売・小売業が五〇二万人(女性雇用者総数に占める割合二二・〇%)が最も多く、次いで医療、福祉が四二三万人(同一八・六%)、サービス業が三四一万人(同一五・〇%)、製造業が三三六万人(同一四・八%)で、前年に比べ増加幅が大きかったのは、サービス業(前年差一八万人増)、医療、福祉(同一五万人増)だった。なお、女性比率(雇用者総数に占める女性の割合)が最も高いのは、医療、福祉で七八・九%だった。
職業別では、事務従業者が七三〇万人(女性雇用者総数に占める割合三二・一%)が最も多く、次いで、専門的・技術的職業従事者が四〇一万人(同一七・六%)、保安・サービス職業従事者が三六七万人(同一六・一%)で、前年に比べ増加幅が大きかったのは、事務従事者(前年差一三万人増)、保安・サービス職業従事者(同一二万人増)だった。
雇用形態別では、常雇(常用雇用)が一七六三万人(非農林業女性雇用者総数に占める割合七八・一%)、臨時雇が四三七万人(同一九・四%)、日雇が五八万人(同二・六%)で、前年に比べ常雇は四三万人の増加、四年連続で増加した。
次に、大学新卒者の就職状況では、平成十八年三月卒業者の就職率は、女性が九五・〇%と男性の九五・五%を三年ぶりに下回った。
女性の就職者割合を職業別でみると、事務従事者が四〇・〇%、専門的・技術的職業従事者が三一・一%、販売従事者が一九・〇%だった。だが、事務従事者の割合は、平成六年三月卒業者をピークに低下傾向にある。