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平成19年5月 第2273号(5月16日)

公財政改革委拡大会議開く 文科省清水徳永両局長の意見聞く

 日本私立大学団体連合会の公財政改革委員会(委員長=白井克彦早稲田大学総長)拡大会議が去る五月九日、午前一〇時から東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で開催された。
 はじめに白井委員長が、当日配布された「大学改革とその基盤となる教育再生への取組」及び参考資料について国立大学に関する記述ばかりではないのかなどの感想を述べるとともに、「国公私立大学は全体を通じて公財政支出をGDP比〇・五%より一%に近づけていかないと日本全体としてどうにもならなくなる。また、国立大学と私立大学との適正な競争が可能となる環境(イコールフィテング)の実現に向けた支援が必要である」と述べた。
 協議事項に入って、平成二十年度私立大学関係予算概算要求に向けて、清水潔文部科学省高等教育局長、徳永 保同省研究振興局長からそれぞれ意見発表と質疑が行われた。
 清水局長は、四月二十五日の経済財政諮問会議の成長力加速プログラムから大学改革“三つの重点パッケージ”(@イノベーションの拠点として、Aオープンな教育システムの拠点として、B大学の努力と成果を踏まえた国立大学法人運営費交付金の配分)について、さらに大学改革とその基盤となる教育再生への取組として、世界的な教育研究拠点の形成、大学の国際化の推進、地域振興の核となる大学システムの構築、イノベーションの源泉となる学術研究の推進等について述べた。
 続いて徳永局長からは、研究振興局の基本スタンスは、私学助成、国立大学法人運営費交付金の基盤的経費の確立であること。二十年度以降の課題としては、科学研究費の間接経費の措置についてなど、取組んでいるポイントをそれぞれ説明した。
 その後、委員や出席者から、「高等教育の本質は何か、国立大学は世界トップの人材育成をめざすべきではないか」、「科学研究費の審査員に私立大学の関係者が少ない」、「科学技術予算の間接経費の使いがってをよくしてほしい」「国立大学の役割りを明確にする」など活発な質疑応答が行われた。

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