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平成19年4月 第2269号(4月11日)

18年度 経常費補助金の交付状況 私立大学は対前年度2.1%増
  私立大学等経常費補助金3276億6千万円

 日本私立学校振興・共済事業団(鳥居泰彦理事長、以下=私学事業団)は、このほど、平成十八年度「私立大学等経常費補助金交付状況の概要」を公表した。交付された学校数は、大学五一八校(対前年度六校増)、短期大学三五一校(同一三校減)、高等専門学校三校(増減なし)である。交付された補助金総額は三二七六億五七四〇万三千円で、前年度より三七億四四五五万三千円(一・二%)増加した。このうち、大学についての補助金総額は三〇〇七億七七一五万七千円で、前年度より六二億九八六九万六千円(同二・一%)の増加となっている。また、大学一校当たりに換算した補助金額は五億八〇六五万一千円(同一・〇%増)、さらに、大学の学生一人当たりに換算すると一六万八千円(同一・二%増)となっている。交付状況の概要は次のとおり(短期大学については2面に掲載)。なお、大学の不交付校は四八校となっている。

全体の交付状況
 私立大学等経常費補助金は、@私立大学等の教育研究条件の維持向上、A学生の修学上の経済的負担の軽減、B私立大学等の経営の健全性向上に資するため、私学事業団が国から補助金の交付を受け、それを財源として全額、学校法人に対して私立大学等の経常的経費について補助するものである。なお、平成十四年度に創設された「私立大学教育研究高度化推進特別補助」は、文科省が直接学校法人に補助金を交付するものであり、その事務処理を私学事業団が行っている。
 平成十八年度に交付された学校数は、前年度に比べて七校減少し、大学、短期大学、高等専門学校あわせて八七二校となった。交付していない一一二校の不交付の事由は、募集停止四二校、申請の無いもの四一校、未完成二二校などとなっている。
 交付した補助金総額は、三二七六億五七四〇万三千円で、前年度と比較して三七億四四五五万三千円(一・二%)増加した。これを学校種別でみると、大学三〇〇七億七七一五万七千円(対前年度二・一%増)、短期大学二六三億五五〇万円(同八・八%減)、高等専門学校五億七四七四万六千円(同〇・四%減)となっている。
 次に補助金額を一校当たりに換算してみると、三億七五七五万四千円となっており、前年度より七二五万二千円(二・〇%)増加した。学校種別でみると、大学五億八〇六五万一千円(同一・〇%増)、短期大学七四九四万四千円(同五・五%減)、高等専門学校一億九一五八万二千円(同〇・四%減)となっている。また、補助金額を学生一人当たりに換算すると一六万七千円となっており、前年度より一千円(〇・六%)増加した。学校種別でみると、大学一六万八千円、短期大学一五万六千円、高等専門学校二七万円となっている。

特別補助等の交付状況
 特別補助等(私立大学教育研究高度化推進特別補助を含む、以下同)は、私立大学等の@社会人の受入れ、地方高等教育機関の活性化等の生涯学習・地域活性化の推進、Aインターンシップの推進等の個性化の推進、B外国人留学生の受入れ等の多様化の推進、C大学院における教育研究の高度化の推進、D学術研究の高度化の推進、E教育・学習方法等の改善等の大学改革の推進、F教育学術情報ネットワークの整備等の情報化の推進など、社会的要請の強い特色ある教育研究の実績に着目して、一般補助に上乗せして補助金額を増額するものである。
 平成十八年度は、一〇七四億五三七〇万九千円を交付し、前年度と比較して二五億六二五五万九千円(二・四%)の増加となった。これを学校種別でみると、大学一〇一七億八六三三万一千円(対前年度二・九%増)、短期大学五五億七二四四万二千円(同四・二%減)、高等専門学校九四九三万六千円(同一七・一%減)などとなっている。また一校当たりに換算すると、大学一億九八四一万四千円(同一・七%増)、短期大学一五九六万七千円(同一・五%減)、高等専門学校三一六四万五千円(同一七・一%減)などとなっている。
 左表の特別補助等のうち私学事業団が交付する「特別補助」の上位一〇大学は、@日本大学一一億一六六〇万五千円、A早稲田大学一〇億五〇七七万一千円、B慶應義塾大学五億七一八八万六千円、C近畿大学五億一一四六万七千円、D立命館大学五億二五四万一千円、E中央大学四億三六六二万円、F明治大学四億一四一三万九千円、G東海大学四億一九四万四千円、H法政大学三億七八七六万八千円、I同志社大学三億五五八六万二千円などとなっている。
 また、文科省が直接交付する「私立大学教育研究高度化推進特別補助」の上位一〇大学は、@日本大学二九億八九六九万三千円、A早稲田大学二六億九六八万三千円、B慶應義塾大学二一億四一一万四千円、C立命館大学一八億一二三三万円、D近畿大学一三億六八九六万八千円、E関西大学一二億四三〇〇万六千円、F中央大学一二億一七三四万円、G同志社大学一二億九六七万円、H順天堂大学一二億五四七万五千円、I東海大学一一億九一二七万一千円などとなっている。
 なお、特別補助等の割合は三二・八%(前年度三二・四%)となっている。

配分方法
 (1)一般補助
 一般補助は、私立大学等ごとに専任教員数、専任職員数及び学生数にそれぞれ所定の単位を乗じて傾斜配分(一三二%〜一%)を行っている。平成十八年度は補助金の効率的運用の観点から、不交付となる定員超過率について改める(入学定員一・四五倍→一・四四倍、収容定員一・六二倍→一・六〇倍)とともに、傾斜配分について、教育条件の向上及び教育研究に対する取り組みの優れた大学に一層の支援が図れるよう強化を図った。また、減額・不交付措置の取扱いについて明確化した。
 (2)特別補助等
 経済的に就学困難な学生(留学生は除く)に対し、授業料等減免を含む給付事業又は金融機関の教育ローン等の利子補給に係る経常的経費を支援する観点から「授業料減免事業支援経費」を新設した。
 なお、ここに記載の「交付額」は交付決定額であり確定後の最終的な補助金額と異なる場合がある。

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