平成19年3月 第2267号(3月28日)
■世界トップレベル研究拠点プログラム 採択件数は5件程度
文部科学省は、去る三月二十二日、東京・丸の内の東京會舘において、第二回世界トップレベル研究拠点プログラム委員会(委員長=井村裕夫京都大学名誉教授)を開き、第一回会合に引き続き公募要領、審査要領等について協議した。
同プログラムは、我が国の科学技術水準を向上させ、将来の発展の原動力であるイノベーションを連続的に起こしていくためには、その出発点である我が国の基礎研究機能を格段に高め、国際競争力を強化していく必要がある。そのためには、世界トップレベルの研究拠点を、将来の発想にとらわれることなく構築し、世界の頭脳が集い、優れた研究成果を生み出すとともに、優秀な人材を育む「場」を作っていく必要があるとの観点から、高いレベルの研究者を中核とした世界トップレベルの拠点形成を目指す構想に集中的な支援を行い、システム改革の導入等の自主的な取組を促すことにより、研究水準の一層の向上を図るとともに、第一線の研究者が世界から集まってくるような研究環境と極めて高い研究水準を誇る「目に見える拠点」の形成を目指すことを目的としている。
対象機関は大学、大学共同利用機関法人、独立行政法人、公益法人で、採択件数は五件程度、実施期間は一〇年(五年間の延長もある)、拠点構想は「人」を重視したものであって、拠点長の中長期的なビジョンの下に国際的な研究拠点を形成しようとするもので、対象分野は世界トップレベルの研究者グループが存在する基礎研究分野で、原則として次のような分野の複数にまたがる融合領域とする。生命科学、化学、材料科学、電子工学・情報学、精密・機械工学、物理学、数学等。
そのほか、研究者等の人数、研究資金等の確保(当該拠点の運営及び研究活動のために、同プログラムからの支援額と同等以上のリソースを参加する研究者が獲得する競争的資金等の確保、ホスト機関からの現場供与等人件費の部分負担など)、研究グループのリーダーとホスト機関の長(学長、理事長等)との連名での応募、事前応募登録書の提出など、公募要領案を審議し、併せて、審査に当っての着眼点(二〇〇点満点)として、研究達成目標二五点、運営三〇点、研究者等二〇点、環境整備二〇点、研究資金等の確保五点、総合評価五〇点などを協議した。文言等を含めた部分修正は委員長に一任された。
なお、公募要領その他の問合せは、文部科学省科学技術・学術政策局計画官付総括係(電話〇三―五二五三―四一一一〈内線三九八三〉)まで。