平成19年3月 第2265号(3月7日)
■特色GP・現代GPの説明会開く 申請上の留意事項など
1面に掲載のとおり、文部科学省は去る二月二十八日、東京・芝公園のメルパルク東京において、平成十九年度「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」及び「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」の公募要領等に関する説明会を開催した。なお、これに先立って、同二十三日には、大阪・森ノ宮のアピオ大阪で同様の説明会が開かれている。
説明会では、はじめに同省高等教育局大学振興課の三浦和幸課長補佐が「補助金については、獲得すること自体が目的化してしまいがちである。各GPへの申請書の作成を通じて学内での議論を深め、取組の目的等の共有化を図り、学外はもちろん、学内にも積極的に情報を発信していってほしい」と挨拶した。
そして、現代GP、財政支援、特色GPの順に、それぞれの担当者が説明し、フロアとの活発な質疑応答も行われた。
現代GPについては、公募テーマ(地域活性化への貢献〈地元型〉、地域活性化への貢献〈広域型〉、知的財産・コンテンツ関連教育の推進、持続可能な社会につながる環境教育の推進、実践的総合キャリア教育の推進、教育効果向上のためのICT活用教育の推進)の趣旨と目的、申請件数等について説明があり、特に、複数の大学等が共同で行う取組など、申請件数の考え方に関する留意事項が強調された。また、申請書の作成にあたっては、平成十九年度から新たに、@取組への参加が予定される教員、職員、学生の人数、A取組期間終了時における評価体制等、B(財政的措置を含む)取組期間終了後の大学等における取組の展開の予定について、記載しなければならないことが示された。そのほか、対象外となる取組、地方公共団体による「地域再生計画」との連動、審査方針、要件違反(形式的要件違反、申請要件違反、申請内容の誤謬等)に関する諸注意も行われた。なお、十九年度は、全体として一一〇件程度の選定予定となっている。
財政支援については、申請額及び補助金額、自己負担額の考え方が示されるとともに、使用できる経費とできない経費についての説明があった。なかでも、使用可能な経費のうち、必要な設備備品の購入、製造、改造、据付等に必要となる設備備品費と、取組の推進に必要となる委託費については、それぞれ補助対象経費の総額の七〇%と五〇%という上限が設定されているため、注意が必要であることが指摘された。なお、十九年度からは、補助の開始を、補助金の交付内定日から可能にする予定となっている。
特色GPについては、十九年度が最後の募集になるが、申請区分から大学院修士課程を外す一方で、学士課程において、同一学部内に修業年限が異なる複数の学科がある場合は、学科単位での申請も可能とするなどの説明があった。また、審査方針の中で、取組が、どのように位置づけられているか、学生の社会性の涵養に配慮しているかといった修正が行われていることが示された。なお、十九年度の選定件数については、申請件数の一〇%以内から一五%程度へと拡大されている。
同省では、今回の説明会の他に、申請を検討している大学等を対象とした事前相談会を、来る三月十二日キに広島市で、同十六日(金)に名古屋市で、同十九日(月)に仙台市で、それぞれ開催する。