平成19年2月 第2262号(2月14日)
■新刊紹介
今、ふたたびの京都−東山魁夷を訪ね、川端康成に触れる旅−
平山三男 編
二〇〇五年、ノーベル賞作家の川端康成と日本画家の東山魁夷の往復書簡が発見され、一七年にわたって交わされた同書簡は一〇〇通にも及ぶという。
同書は京都を舞台にした東山の絵と川端の小説を場所ごとにまとめ、作品を楽しみながらその場所を実際に訪ねることができる、新しい形の京都のガイドブックである。お馴染みの名所も、作品の中でどう描かれているかを比較しながら見ると、また別な良さが見えてきて、改めて京都の美しさを実感できる。
同書は、@東山魁夷と川端康成が描いた場所を「洛東」「洛北から比叡山」「洛中」「洛南から山崎」「洛西から周山街道」の五つのコースに分けて紹介。A東山魁夷の作品六〇点、川端康成の小説・随筆一五編(抜粋)を掲載。B二人の作品の舞台となった場所までの行き方を地図と〔ひとくちメモ〕で案内。
「今、ふたたびの京都―東山魁夷を訪ね、川端康成に触れる旅―」A5変判、一九二頁、定価一八九〇円(本体一八〇〇円)、発行所(株)求龍堂、TEL〇三―三二三九―三三八二(編集)、FAX〇三―三二三九―三三七六。
なお、同社からはカラー図版で「川端康成と東山魁夷―響きあう美の世界」が出版されている。