平成19年2月 第2262号(2月14日)
■自己評価担当者への説明会 19年度評価申請の38大学対象に
(財)日本高等教育評価機構(佐藤登志郎理事長)は一月十八日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、平成十九年度大学機関別認証評価自己評価担当者説明会を開催した。
これは十九年度に同機構の認証評価を受ける大学の自己評価担当者などに対し、提出資料やスケジュール、実地調査での準備など具体的な説明をするもので、三八大学から一〇七人が参加した。特に今回は、昨年末に改訂され平成十九年度から適用する「大学機関別認証評価実施大綱」と「大学評価基準」を中心とした解説が行われた。
はじめに原野幸康専務理事・事務局長が挨拶し、十八年度認証評価の進行状況や、同機構の会費や評価料の改定について報告した。
その後、評価事業部から説明が行われた。まず、「自己評価報告書の作成及び各基準の留意点等について」では、大学評価基準を中心とした評価システムの改訂内容と理由が説明された。
大学評価基準は、重複部分を統合・削除するなど、三五あった基準項目が三二に整理された。また、自己評価報告書の「特記事項」の扱いについて、これまでは基準以外の内容に限定し評価の対象外としていたが、新たに基準の枠に関係なく自由に記述できることとし、内容によっては関係基準において評価の対象になることが報告された。
続いて、「評価機構が指定する資料・データ等について」の説明では、自己評価報告書に添付する資料・データの提出形式について、昨年との変更点が述べられた。
大学が自己評価報告書とともに提出するのは、所定の様式に記入する「データ」と、種類は指定だが様式は問わない「資料」がある。従来は両者をまとめていたが、作成する大学と調査する評価員双方の便宜性を考慮して今回から「データ編」「資料編」に分けることになった。大学は、実地調査ではこれらに加え、指定の「実地調査で提示する資料」も準備する必要がある。
また、過去に質問が多かった個別のデータ・資料を中心に、考え方や記入方法など、詳細な解説もあった。
休憩の後は、「評価のプロセス及び実地調査時における大学側の留意点」の説明が行われた。適正な評価の実施には、綿密な書面調査を経て実地調査に進むというプロセスが不可欠なため、「大学は正確な自己評価報告書の作成と(書面調査後に大学へ提出される)質問への的確な回答を」と強調された。
質疑応答の時間には、自己評価報告書の書式やデータの記述方法について、熱心に質問する参加者の姿が見られた。
なお、この説明会で配布された資料は、同機構のホームページ(http://www.jihee.or.jp/)に掲出されている。
同機構は、今後、三八大学それぞれに対し評価員四〜六人による評価チームを編成する。各チームは、七月末の自己評価報告書の提出を受けて書面調査を開始し、実地調査を経て評価結果を決定する。評価結果は平成二十年三月に公表される予定。