平成19年2月 第2261号(2月7日)
■審議成果のとりまとめ協議
「生涯学習」中間報告、「青少年」答申
一月末で委員の任期が切れる第三期中央教育審議会(鳥居泰彦会長)が去る一月三十日、東京都内で総会を開き、第一期から第三期までの成果や生涯学習分科会からの中間報告(2面参照)、スポーツ・青少年分科会からの答申が行われたほか、教育振興基本計画について意見交換等が行われた。
はじめに、去る一月十五日付で文部科学審議官に田中壮一郎氏が、生涯学習政策局長に加茂川幸夫氏が就任した旨紹介があった。
続いて中央教育審議会(第一期〜第三期)の成果及び現在の審議状況について、@基本問題部会関係、A教育制度分科会関係、B生涯学習分科会関係、C初等中等教育分科会関係、D大学分科会関係、Eスポーツ・青少年分科会関係からそれぞれ報告が行われた。
なかでもBの分科会から平成十七年六月に「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策」について諮問が行われ、このほど「生涯学習社会」の実現を目指すとした中間報告(案)について説明、報告が行われた。次にEの分科会からは平成十七年に「青少年の意欲を高め、心と体の相伴った成長を促す方策」について諮問を受け、このたび家庭・学校・地域社会・企業等のすべての大人が自らの課題として受け止め、積極的に行動することを期待するとした「次代を担う自立した青少年の育成に向けて」と題した答申(案)の説明の後、それぞれ了承され、鳥居会長から伊吹文明文科大臣(代理・結城章夫文科事務次官)に手渡された。
次に教育振興基本計画について意見交換が行われ「グローバル社会に向けて、ひとつ先を行く教育基本計画の策定を」、「義務教育、高等教育の中・長期計画を」、「ゆとり教育の吟味を」、「英語教育の継続審議を」等の意見が出された。
最後に鳥居会長、木村孟副会長からそれぞれ退任の挨拶の後、閉会した。
第4期委員決まる
なお、文科省は第四期中教審委員として次の三〇名を二月一日付で任命した。
(五〇音順)
安彦忠彦早稲田大学教授
安西祐一郎慶應義塾長
飯野正子津田塾大学長
石井正弘岡山県知事
岩ア洋子栗東市教育委員会教育長
宇津木妙子ルネサス高崎女子ソフトボール部監督
梅田昭博(社)日本PTA全国協議会会長
衞藤 體結梠蜉w大学院教授・同大学教育学部附属中等教育学校校長
岡島成行大妻女子大学教授
荻上紘一(独)大学評価・学位授与機構教授
奥山恵美子仙台市教育委員会教育長
梶田叡一兵庫教育大学長
加藤裕治全日本自動車産業労働組合総連合会会長
金子元久東京大学大学院教育学研究科長
北脇保之浜松市長
黒田玲子東京大学大学院教授・東京大学総長特任補佐
郷 通子お茶の水女子大学長
佐伯啓思京都大学大学院教授
島田京子(学)日本女子大学事務局長
田村哲夫(学)渋谷教育学園理事長、同学園幕張中・高等学校校長
角田元良聖徳大学教授・附属小学校校長
寺島実郎(株)三井物産戦略研究所所長・(財)日本総合研究所会長
中村吉右衛門歌舞伎俳優
中村正彦東京都教育委員会教育長
野依良治(独)理化学研究所理事長
平野啓子語り部・カタリスト・武蔵野大学非常勤講師
増田明美スポーツジャーナリスト・大阪芸術大学教授
三村明夫(社)日本経団連副会長
宮城篤実嘉手納町長
山崎正和LCA大学院大学長・劇作家・評論家・演劇学者
鳥居氏が文科省顧問に
鳥居泰彦氏は二月一日付で文部科学省顧問に任命された。