平成19年1月 第2259号(1月17日)
■19年度税制改正 上限を30%から40%へ 所得税の寄付金控除<
昨年十二月十四日、与党は平成十九年度の税制改正大綱を決定した。全私学連合は「学校法人に対する寄付促進のための措置の拡大」、「教育費にかかる経済的負担軽減のための措置の創設」、「知的創造サイクル活性化のための措置の拡大」、「保護者負担軽減のための措置の創設」、「現行特例措置の維持・拡充」などを要請していたが、文部科学省関係の税制改正の結果は次のとおりとなった。
▽教育費負担の軽減(少子化対策)
(1)扶養控除の見直しによる家庭の教育費負担の軽減〈所得税・住民税〉⇒長期検討(特定扶養控除は維持)
(2)奨学金返還時における控除制度の創設〈所得税〉⇒認められず
(3)幼稚園における給食代、スクールバス代の消費税非課税化〈消費税〉⇒現行制度下で対応可能(消費税が非課税となっている授業料等に含めて徴収することなどにより非課税に)
▽教育、文化、スポーツ、科学技術・学術の振興
(1)私学振興、メセナ促進等のための寄付税制の拡充〈所得税〉⇒控除の上限を所得の三〇%から四〇%に引き上げる
(2)重要文化財等の譲渡に伴う所得税等の減免措置の延長〈所得税、住民税〉⇒五年間の時限措置を恒久措置化(重要文化財の場合)
(3)(独)国立文化財総合機構(仮称)の設立に伴う所要の措置〈法人税、固定資産税等〉⇒法案の内容をみて検討