平成18年12月　第2256号（12月13日）

■新刊紹介　データで見る大学財政の基礎知識

文部科学省大臣官房審議官　合田隆史　著

　大学が戦略を考える際、また、教育研究上の目標達成を図る際に財政についての理解は欠かせない。さらに、より重要なことは、高等教育財政がどうあるべきかについて、大学関係者のみならず国民皆で考え、発言していくことが必要だということである。なぜならば、大学は大学人だけのものではなく社会にとって必要だからこそ存在しているからである。
　同書は、事実に即して大学財政を考えてもらいたいという願いから企画され、大学の財政を巡る現状と動向を国のマクロ政策情報を中心に整理し、大学財政問題を考えるために必要な事実・データを客観的に分かりやすく解説している。
　大学教職員必携の書であり、広く一般にも読まれることが望まれる大学財政に関する基本書とも言うべき良書である。
　構成は、第一章　我が国の財政事情、第二章　平成十八年度政府予算、第三章平成十八年度文部科学省予算の概要、第四章　高等教育関係予算の概要、第五章　学生生活・就職・教育費、第六章　科学技術・学術関係予算の概要、第七章省庁別連結財務書類、第八章　政府調達制度及び公共調達の適正化に向けた取り組み、第九章　会計検査院の役割と最近の指摘事項（高等教育関係）、第一〇章　審議会と大学関係予算。
　データで見る大学財政の基礎知識
　Ａ5判、二三八頁、定価二一〇〇円（二〇〇〇円＋税）、発行所＝ジアース教育新社、ＴＥＬ〇三―五二八二―七一八三（販売部）。