平成18年12月 第2256号(12月13日)
■郡山開成学園学
創立60周年 感動の教育
福島県の中央、安積平野に開拓の歴史を刻む郡山市。その中心にある開成の杜に礎を定めた、学校法人郡山開成学園(関口 修理事長)が創立六〇周年を迎えた。
去る十月二十四日には、同学園の郡山女子大学建学記念講堂大ホールにおいて記念式典が盛大に行われた。来賓席を埋めた約五〇〇人と、学生、生徒、教職員一六〇〇人。さらに座席の関係で着席できなかった一一〇〇人余りは、各教室に分散してモニターで参加した。
式典は、同学園オーケストラによる式典序曲「大空へ」の演奏で始められ、まず、学園の創設者である、関口富左学園長が式辞を述べた。学園の発展を支えてくれた多くの人々への感謝の言葉に続いて教育方針に触れ、「知を、点数を求めるあまり、情の教育が置き去りにされている。本学園は当初から感動の教育を進め『感性の庭に知の花がさく』の標語を学内へと伝播した。今後も知性と感性の融和した良き女子教育を進めていきたい」と述べた。
続いて、関口理事長が挨拶に立ち、六〇年の学園の歩みを紹介した後、「建学の精神を堅持しつつ、培われた特色を発揮しながら『こころの故郷』と誇りに思えるような学園を目指して努力したい」と節目の決意を述べた。
そして、学園の発展に功績のあった七人に感謝状が贈られ、来賓祝辞として、安藤慶明文部科学省高等教育局私学部参事官、長井孝介日本私立学校振興・共済事業団理事、中野伸介福島県総務部文書管財領域総括参事、原 正夫郡山市長、堀越克明日本私立中学高等学校連合会常任顧問ら九氏が次々に挨拶し、六〇周年を祝った。
式典の結びは「誓いのことば」。大学院生、大学生、短期大学生、附属高等学校生、附属幼稚園児、そして教職員代表が「本学園の充実発展に全力を尽くします」と高らかに宣誓した。
同学園は昭和二十二年、女子の高等教育の普及と向上を目的に郡山女子専門学院として発足。同二十五年、郡山女子短期大学として認可されてからは、附属幼稚園、附属高等学校を併設。更に高大連携を図るべく同四十一年に郡山女子大学を開設。平成四年の大学院修士課程、同八年の博士後期課程の増設をもって女子の総合教育学園構想を確立した。