平成18年12月 第2256号(12月13日)
■研修会を伴う6研究委員会「合同研究会」を開催
教務・図書館・学生生活・就職・経理財務・事務
相互連携・研修の在り方など協議
日本私立大学協会(大沼 淳会長)は去る十二月四日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、企画財務委員会(担当理事=廣川利男東京電機大学学園長)が主催して、研修会を伴う大学教務研究委員会、大学情報図書館研究委員会、学生生活指導研究委員会、就職委員会、大学経理財務研究委員会、大学事務研究委員会による「合同研究会」を開き、平成十八年度の重点目標事業を踏まえた事業推進状況のほか、各委員会の調査研究及び研修会等の進捗状況を報告するとともに、平成十九年度以後の各委員会の効果的な推進に向けての相互調整を図るなど、研修会等の在り方について協議した。
はじめに、廣川担当理事から、同協会の諸事業の推進に当たっては、平成二十年度へ向けて各委員会、研修会、協議会等の在り方について見直していくことが七月の第二回企画財務委員会で確認されていることを受け、十九年度の各研修会は従来どおり実施し、二十年度に向けた改革等も盛り込んでいくこととなった。
協議では、まず、各委員会の担当理事、委員長等が業務の推進状況をそれぞれ説明した。
▽大学教務研究委員会(担当理事=小出忠孝愛知学院大学学院長・学長、委員長=橋本弘一帝塚山大学特別顧問・理事)
●主要研究課題=特に履修システムと単位制度の弾力化、FD・SDの充実、教員養成制度問題への対応など。
●研究活動=平成十九年度の刊行に向けた「大学教務ハンドブック」の検討等。
●研修会=「大学教育力の強化」をメインテーマに学習支援、教育システム、FDなどを取り上げた。
▽大学情報図書館研究委員会(担当理事=石田恒夫広島経済大学理事長・学長、委員長=吉村善太郎京都外国語大学図書館副館長、当日は代理として副委員長=殿ア正明日本医科大学図書館事務室長が出席)
●主要研究課題=大学改革と図書館の在り方等。
●研修会=「全入時代の大学図書館」をメインテーマに実施。
▽学生生活指導研究委員会(担当理事=高蛹ウ明東北薬科大学理事長・学長、委員長=濱田勝宏文化女子大学理事・服装学部長・教授)
●主要研究課題=人間力を育てるための学生生活指導を中心に研究。
●研究活動=現代学生の意識と実態をとらえる。
●研修会=「人間力を育てる」をメインテーマに実施。
▽就職委員会(担当理事=大橋秀雄工学院大学理事長、委員長=宮川博光千葉工業大学学生部長)
●主要研究課題=就職指導及びキャリア教育の在り方、多様化する雇用形態等の諸情勢の分析。
●研究活動=「就職指導要領」の五年ぶりの改訂等。
●研修会=「キャリア教育と社会人基礎力」をメインテーマに実施。
▽大学経理財務研究委員会(担当理事=原田嘉中千葉商科大学理事長、委員長=長谷川昭北海学園大学法人事務局長、当日は代理として副委員長=相原安夫武蔵野音楽大学経理部長・教授が出席)
●主要研究課題=大学財政基盤の充実・強化に関する諸事業。
●研究課題=学校法人会計制度のほか、財政安定化及び財務の充実策等。
●研修会=基本研修のほか班別研修、総合研修、さらに設定課題別研修を実施。
▽大学事務研究委員会(担当理事=香川達雄女子栄養大学理事長、委員長=丸山徹薫武蔵野音楽大学理事・総務部長)
●主要研究課題=競争的環境下の大学職員の役割。
●研究活動=「競争的環境下での大学職員の役割―アドミニストレーターの定着に向けて―」の刊行等。
●研修会=「私立大学の社会的責任とマネジメント」をメインテーマに実施。
各委員会からの報告の後、今後の委員会活動及び研修事業の推進に向けた相互連携等の意見交換が行われ、「学生生活指導と就職とは密接な関係があるので、委員会レベルでの企画立案段階ですり合わせたい」「各委員会の予算関連のテーマでは経理財務として協力したい」などといった意見が出された。
また、研修会の在り方についても「部課長相当者のみではなく、もう少し下のレベル対象も念頭に入れて欲しい」「全国で一か所の開催だが、関東と関西の二か所に分けての開催も考えてみたらどうか」など、いろいろな意見が出された。
これらの意見のほか、加盟校へのアンケート等も実施した上で、平成十九年度の事業計画案を立案していくことになった。