平成18年11月 第2254号(11月22日)
■ノム研究者と話そう 東京・京都に"ゲノムひろば"
最先端の生命科学の研究者が、自らの研究を伝え、問いにこたえる交流イベント「ゲノムひろば」が去る十一月四日と五日に東京で、また十八日と十九日には京都大学で、それぞれ開催した。
東京会場となった東京駅前の丸ビルには、全国の研究現場から一〇〇人規模のゲノム研究者が勢ぞろいし、実際の生物や実験機器、パソコン画面を展示・活用しながら、日頃の研究成果の一端をわかりやすく解説し、質問・疑問にこたえた。
その中の一つ、脊椎動物の上陸と臓器の進化に関する東京慈恵会医科大学DNA医学研究所(岡部正隆/近藤 周展示責任者)のブースでは、生きた化石とも呼ばれるポリプテルスを持ち込み、ヒト、ニワトリ、カエル、肺魚、ポリプテルスいった肺を持つ動物と、ゼブラフィッシュ、サメといった肺を持たない動物とのゲノムや遺伝子を比較することで、われわれの祖先がどのようにして肺を獲得したかの研究を紹介していた。
このほか、ゲノム研究の最前線を伝えるゲノムセミナー(脊椎動物のゲノム進化の歴史/植物を通して地球を考える/女の病気、男の病気:ゲノムからわかる病気の成り立ち)、ゲノム研究の時代的意義や社会的課題について語り合うゲノム談義などが行われた。