平成18年10月 第2250号(10月18日)
■自民党三役など表敬訪問 “米百俵”の先の施策を要請
全私学連合(安西祐一郎代表)は、去る十月三日及び十八日、自民党本部、議員会館等に、中川秀直幹事長をはじめ、丹羽雄哉総務会長、中川昭一政務調査会長の党三役のほか、河村建夫政務調査会長代理、吉村剛太郎文部科学部会長、さらに、宮路和明組織本部長と鴨下一郎団体総局長等を表敬訪問し、就任のお祝いを述べるとともに、私学への理解と支援を訴えた。
中川幹事長は、安倍総理が教育再生、人材育成等で教育を最も重視していることから、教育基本法の改正等、課題は山積しているが一生懸命がんばると理解を示した。
私学側からは、少子化の中、私学にとっては非常に厳しい状況であるが、私学は全国で多様な人材育成に邁進している、と訴え、支援を要請した。
丹羽総務会長は、教育バウチャー制について、「外国では導入しているところもあると聞くが」と疑問を投げかけたが、私学側からは一部で行われているだけでうまくいっているわけではない。むしろ教育機関の格差拡大をもたらし、教育の機会均等が懸念されているなどと説明した。
また、中川政務調査会長は、「世界の大学ランキングなどを見ると、日本の大学は低いが…」と述べたのに対し、私学側からは、資金の運用益に二桁以上の違いがあることを述べるとともに我が国の教育に対する公財政支出割合が、OECD加盟三〇か国の中で二九番目という低さであることを強調し、とりわけ、財政的基盤の大本である経常的経費への補助が大事であることを訴えた。また、科研費の基盤研究(B)、(c)に間接経費を導入することには理解を示した。
河村政務調査会長代理は「教育への公財政支出が低いのに、これまで我が国の教育を支えてきたのは、私学のおかげである。“米百俵”で止まらないようにしたい」と理解を示した。
そのほか、吉村文部科学部会長、宮路組織本部長、鴨下団体総局長等にも、教育重視政策に沿った理解と支援を要請した。