平成18年9月 第2245号(9月13日)
■大同工業大
燃料電池時代目指す “水”問題に特化した研究を推進
大同工業大学(澤岡 昭学長)では、平成十七年度より、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託を受けて、燃料電池の実用化開発研究に取り組んでいる。
燃料電池は、水素と酸素から電気を発生させる発電装置で、石油等に代わるクリーンな次世代エネルギーとして注目されている。
ただし、発電時に発生する「水」の管理が問題とされ、劣化対策に取り組む上で、最も重要なテーマとされてきた。同大学では、これまで、この水の問題に特化して研究を進め、高い実績を残してきた。昨年度にNEDO燃料電池開発事業の研究委託に採択され、立命館大学、三重大学、信州大学などの大学と複数の企業が参加するプロジェクトとして、産官学連携の技術開発が行われ、「燃料電池の耐久性の見極め」に力を注いでいる。
昨年度の十一月には「燃料電池研究センター」が開所され、延べ床面積四〇〇uのフロアに、四二台(年末までに四六台)の燃料電池評価装置が並び、様々な運転モードで耐久性を評価する。今後は六〇台まで装置を導入していき、規模は国内最大級となる。
プロジェクトリーダーで同センターのセンター長でもある、堀美知郎教授は、「必ず訪れる燃料電池の時代をできるだけ早くすることが、私たちに課せられた使命」と力を込める。
なお、同プロジェクトの研究期間は平成二十一年までとなっている。