平成18年9月 第2244号(9月6日)
■18年度学校基本調査
卒業後の状況調査 大学、大学院、短期大学
前号(二二四三号)に掲載のとおり、文部科学省では平成十八年度学校基本調査速報を公表した。ここでは、同調査のなかから「卒業後の状況調査」のうち、大学(学部)卒業者、大学院修了者、短期大学卒業者(一部)について掲載する。
1、大学(学部)卒業者
(1)卒業者数
平成十八年三月に大学(学部)を卒業した者(年度途中の卒業者を含む。以下同じ)は、五五万八〇〇〇人(男子三一万九〇〇〇人、女子二三万九〇〇〇人)で、前年度より七〇〇〇人増加した。
これを設置者別にみると、国立一〇万二〇〇〇人(前年より一〇〇〇人増)、公立二万三〇〇〇人(三〇〇人増)、私立四三万三〇〇〇人(六〇〇〇人増)だった。
(2)卒業者の進路
卒業者を進路別にみると、「大学院等への進学者」(就職し、かつ進学した者を含む。以下同じ)六万七〇〇〇人(全卒業者数の一二・一%)、「就職者」(就職し、かつ進学した者を除く)三五万六〇〇〇人(同六三・七%)、「臨床研修医」(予定者を含む。以下同じ)九〇〇〇人(同一・七%)、「専修学校・外国の学校等入学者」一万二〇〇〇人(同二・二%)、「一時的な仕事に就いた者」一万七〇〇〇人(同三・〇%)、「左記以外の者」八万二〇〇〇人(同一四・七%)、「死亡・不詳の者」一万五〇〇〇人(同二・七%)だった。
ア、進学状況
(1)大学院等への進学者数は六万七〇〇〇人(男子四万九〇〇〇人、女子一万八〇〇〇人)で前年より一〇〇〇人増加した。
(2)進学率(卒業者のうち、大学院等への進学者及び就職し、かつ進学した者の占める比率。以下同じ)は一二・一%(男子一五・四%、女子七・七%)で、前年より〇・一ポイント上昇した。
イ、就職状況
(1)就職者総数(「大学院等進学者のうち就職している者」を加えた全就職者数。以下同じ)は、三五万六〇〇〇人(男子一九万三〇〇〇人、女子一六万三〇〇〇人)で、前年より二万七〇〇〇人増加した。
(2)就職率(卒業者数のうち就職者総数の占める比率。以下同じ)は、六三・七%(男子六〇・五%、女子六八・一%)で、前年より四・〇ポイント上昇した。
(3)就職率を関係学科別にみると、「家政」が七七・五%で最も高く、次いで「社会科学」七〇・五%、「人文科学」六四・二%等の順だった。
(4)就職者総数を産業別にみると、「卸売・小売業」が一八・八%で最も高く、次いで「製造業」一六・二%、「サービス業(他に分類されないもの)」一三・四%、「金融・保険業」九・八%、「医療、福祉」八・二%等の順だった。
また、男女別にみると、男子は「製造業」、「卸売・小売業」二〇・一%、「サービス業(他に分類されないもの)」一三・〇%等の順で、女子は「卸売・小売業」一七・三%、「医療、福祉」一四・〇%、「サービス業(他に分類されないもの)」一三・九%等の順だった。
(5)就職者総数を職業別にみると、「事務従事者」が三二・六%で最も高く、次いで「専門的・技術的職業従事者」三一・八%(うち技術者一六・四%、教員三・九%等)、「販売従事者」二三・八%等の順だった。
また、男女別にみると、男子は「専門的・技術的職業従事者」三二・五%(うち技術者二四・七%、教員二・二%等)、「販売従事者」二七・八%、「事務従事者」二六・四%等の順で、女子は「事務従事者」四〇・〇%、「専門的・技術的職業従事者」三一・一%(うち保健医療従事者一〇・六%、技術者六・六%、教員五・九%等)、「販売従事者」一九・〇%等の順だった。
2、大学院修了者
(1)修了者数
平成十八年三月に大学院の修士課程を修了した者は、七万三〇〇〇人(男子五万二〇〇〇人、女子二万一〇〇〇人)で前年より一〇〇〇人増加した。博士課程を修了した者(所定の単位を修得し、学位を取得せずに満期退学した者を含む。以下同じ)は一万六〇〇〇人(男子一万二〇〇〇人、女子四〇〇〇人)で前年より一〇〇〇人増加した。また、専門職学位課程を修了した者は、三五〇〇人(男子二七〇〇人、女子九〇〇人)で、前年より三〇〇〇人増加した。
これを設置者別にみると、修士課程では国立四万二〇〇〇人(修了者の五七・三%)、公立四〇〇〇人(同五・五%)、私立二万七〇〇〇人(同三七・二%)で、博士課程では国立一万一〇〇〇人(修了者の七一・五%)、公立一〇〇〇人(同五・一%)、私立四〇〇〇人(同二三・三%)だった。また、専門職学位課程では、国立一一〇〇人(修了者の三〇・五%)、公立一〇〇人(同一・九%)、私立二四〇〇人(同六七・六%)だった。
(2)修了者の進路
ア、修士課程
修了者の進路別内訳は、「大学院等への進学者」九〇〇〇人(修了者の一二・五%)、「就職者」(就職し、かつ進学した者を除く。以下同じ)五万一〇〇〇人(同六九・八%)、「左記以外の者」九〇〇〇人(同一一・九%)、「死亡・不詳の者」三〇〇〇人(同三・七%)だった。
(1)進学率は一二・五%(男子一二・四%、女子一二・八%)で、前年より〇・六ポイント以下した。
(2)就職率(修了者のうち就職者総数の占める比率)は七〇・〇%(男子七四・八%、女子五八・二%)で前年より二・三ポイント上昇した。
(3)就職者総数を産業別にみると、「製造業」が四六・九%と最も高く、次いで「情報通信業」一〇・一%、「サービス業(他に分類されないもの)」九・四%、「教育、学習支援業」八・八%等の順だった。
(4)就職者総数を職業別にみると、「専門的・技術的職業従事者」が七九・三%(うち技術者五八・七%、教員六・八%、科学研究者五・三%等)で最も高く、次いで「事務従事者」一〇・七%、「販売従事者」二・九%等の順だった。
イ、博士課程
修了者の進路別内訳は、「就職者」(就職し、かつ進学した者を除く)九〇〇〇人(修了者の五七・三%)、「左記以外の者」四〇〇〇人(同二六・四%)、「死亡・不詳の者」一〇〇〇人(同九・二%)等だった。
(1)就職率は五七・四%(男子六〇・四%、女子四九・三%)で、前年より〇・二ポイント上昇した。
(2)就職者総数を産業別にみると、「教育、学習支援業」が三四・〇%で最も高く、次いで「医療、福祉」二六・五%、「製造業」一四・九%等の順だった。
(3)就職者総数を職業別にみると、「教員」二六・六%、「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」二四・九%、「科学研究者」二二・二%、「技術者」一五・二%等、「専門的・技術的職業従事者」が九三・一%を占めた。
ウ、専門職学位課程
修了者の進路別内訳は、「就職者」(就職し、かつ進学した者を除く。以下同じ)一二〇〇人(修了者の三二・七%)、「左記以外の者」二〇〇〇人(同五七・一%)、「死亡・不詳の者」三〇〇人(同八・〇%)等だった。
(1)就職率は三三・〇%(男子三四・九%、女子二七・二%)である。
(2)就職者総数を産業別にみると、「製造業」が一八・八%と最も高く、次いで「サービス業(他に分類されないもの)」一五・四%、「金融・保険業」一三・八%等の順だった。
(3)就職者総数を職業別にみると、「事務従事者」が五二・一%と最も高く、次いで「専門的・技術的職業従事者」二二・二%(うち技術者一〇・一%、保健師・助産師・看護師二・二%等)、「管理的職業従事者」一三・五%等の順だった。
3、短期大学卒業者
(1)卒業者数
本科を卒業した者は、一〇万人(男子一万二〇〇〇人、女子八万八〇〇〇人)で、前年より五〇〇〇人減少した。
設置者別にみると、国立一〇〇〇人(前年より五〇〇人減)、公立七〇〇〇人(前年より二〇〇人減)、私立九万二〇〇〇人(前年より四〇〇〇人減)だった。
(2)卒業者の進路
進路別内訳は、「大学等への進学者」一万二〇〇〇人(全卒業者の一一・七%)、「就職者」六万七〇〇〇人(同六七・七%)、「専修学校・外国の学校等入学者」三〇〇〇人(同二・六%)、「一時的な仕事に就いた者」五〇〇〇人(同五・二%)だった。