平成18年8月 第2242号(8月9日)
■19年度予算 税制改正で文科大臣などに要望
老朽化施設の支援措置等訴える
全私学連合(安西祐一郎代表)は、去る八月一日、小坂憲次文科大臣をはじめ結城章夫文科事務次官、玉井日出夫官房長、清水 潔高等教育局長、山中伸一私学部長に平成十九年度私立学校関係政府予算等の要望内容を説明し、理解を求めるなど、要望実現へ向けての要請活動を行った。
全私連からは、安西代表のほか、大沼 淳私大団連副会長、田村哲夫中高連会長、石橋恵二全日私小連常任理事、清水博雅日私幼連副会長、さらに私学事業団の鳥居泰彦理事長も加わり、要望内容を説明した。
大学関係では「高等教育への公財政支出(〇・四%)をOECD加盟三〇か国平均の対GDP比一・一%へ」を訴え、経常費補助金では、一般補助の確保・充実の上での特別補助の拡充、さらに、施設の老朽化に伴う耐震補強への支援として、平成十八年度で利子助成期間(一〇年間)が終了する私立学校施設高度化推進事業費補助の引き続いての措置などを要望。
高校等関係では、「国・公・私立学校間における保護者の教育費負担の格差是正」を、また、幼稚園関係では、「骨太の方針二〇〇六に幼児教育の無償化が盛り込まれた」とし、その具体的な措置などを要望。
私学事業団からは、事業団の財政基盤の強化と学校法人活性化・再生研究会の「中間まとめ」を踏まえ、新たな支援業務展開へ向けての措置等を要望。
税制改正要望についても学校法人に対する寄附促進の措置の拡大等を要望。
これらの要望に対し、小坂大臣は、「だれもが教育は大事だと言うが、財政の話になると“一%減を基本とする”などとなってしまう。残念だ」と述べたが、「要望実現に向けてがんばる」と力を込めた。
そのほか、文科事務次官、官房長、高等教育局長、私学部長等も一様に理解を示すとともに、有為な人材育成への熱い想いを語った。