研究成果等の刊行
「私大経営システムの分析」
講演者：篠田 道夫、坂本 孝徳、羽田 貴史、瀧澤 博三
はじめに
私学高等教育研究所主幹 瀧澤 博三
高等教育市場が様変わりして、私大の定員割れや財政赤字が日常的な話題になり、「大学淘汰の時代」がいよいよ現実味を帯びてきています。いま私学にとって「経営のあり方」がもっとも重要な改革課題になってきていると言ってよいでしょう。この場合「経営」とは、これまでの「教学」と区別された概念とは異なってきています。激しい変化の時代に、大学を含め学校法人を1つの組織体として目標に向け機動的、戦略的に運営していくためには、教学と経営を分けて考えることは不可能です。いま、これまでの既成観念に捉われず、新たな視点から私大の「経営」ということを考えていくことが必要だと思います。
私学高等教育研究所では、かねて私大経営システムの現状と問題点を分析し、これからの経営のかたちを研究することを目的としてプロジェクトを立ち上げ、日本福祉大学の篠田道夫常任理事（本研究所研究員）を研究代表として調査研究を続けてきましたが、平成19年11月には、それまでの成果を取りまとめた報告書「私大経営システムの分析」を私学高等教育研究叢書として発刊しました。また、平成20年２月に行われた私学高等教育研究所の第35回公開研究会では、この報告書に沿って、プロジェクトのメンバーから研究発表させていただきました。この冊子は、この公開研究会の記録を整理したものですが、前記の報告書と合せてご覧いただくことにより、一層のご理解を頂くための参考としてお役に立てて頂ければ幸いです。
なお、今回の報告書は中間的なものであり、今後更に研究を継続し深めたいと考えていますので、ご参加の皆様からは忌憚の無いご意見、ご批判を頂き、実りある研究会にしていただけますよう期待しています。
- 篠田 道夫
【講演】「研究紹介、戦略的経営構築に向けての課題」（PDF形式）
- 坂本 孝徳
【講演】「理事会機能の変容に伴う事務職員の役割その他」（PDF形式）
- 羽田 貴史
【講演】「アメリカの大学理事会について」（PDF形式）
- 瀧澤 博三
【講演】「学校法人ガバナンスを考える」（PDF形式）
- 瀧澤 博三
【コメント】「私大経営システムの分析」研究報告（HTML形式）
*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***