キャンパス万華鏡
大学発商品編
大学発商品編では、“食”をテーマに独自開発、共同開発された、加盟校のユニークかつ秀逸な商品を紹介します。お弁当から加工品、そしてスイーツまで。創意工夫を凝らし、ボリュームたっぷりのメニューとともに、学生たちのアグレッシブな活動からは大きなパワーをもらえそうです!
杏のジャムと杏仁豆腐を開発!
徳島文理大学理工学部は、香川県さぬき市にキャンパスを構える。そのさぬき市志度では、桜より少し早く杏の花が満開になる。杏は志度の花。そして杏の実は六月になると熟して綺麗な杏色になる。
理工学部の体験教育支援センターとボランティアサークル・レインボーの会が共同して、杏を使った地域特産物の開発に挑戦。杏の実はジャムに、杏の種は杏仁豆腐の材料に。ジャムは酸味が強く色も薄めのオレンジ。そこで、地元和三盆の精糖段階で生まれる副産物、糖蜜の利用を考えた。初期の試作品は、色合いを損ね、甘くなりすぎるなど互いの良さを殺してしまうものだったが、試作と試食を重ねた結果、イメージに合う色合い、酸味を活かしながらも角をとったまろやかさが生まれた。
85年前の駅弁再現!
徳島文理大学では、徳島新聞と共同で大正15年に徳島駅で販売されていた駅弁再現することになった。85年前の徳島新聞社の記事に、当時の鉄道省が徳島線内各駅の駅弁について行った検査で、食品名と飯重量が記載されていたのが発端。金額の表示もなく、当時の様子を探るにも情報がほとんどない状態だった。手探りで始まった再現プロジェクトだが、弁当容器や調味料、食材集めに奔走し、大正時代から創業している醤油製造店や酒蔵に連絡を取り、現在でも入手可能なものを求めたり、学生が業者から見本品をもらい受けたりして試作を重ねた。飯の150匁(飯563g、米245g)という量は、1合(150g)の1.6倍に相当する量。経木の弁当箱に飯を詰め、煮魚や卵焼き、煮物を取りあわせ、漬け物を盛り込んだ、まさに大正15年当時を髣髴とさせる徳島駅の上弁当に仕上がった。