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学園草創期編

学園草創期編

学園草創期編では、各大学の草創期に想いを馳せてみましょう。創立者の偉大な意志、建学の精神に至るまでの想いのほかに、知る機会の少ないエピソードを募りました。創立者の横顔から、今ある大学の横顔を連ねてみると、これまで知らなかった学び舎の奥深さが見えてくるかもしれません。

福岡歯科大学

ヒポクラテスの木と校歌によせる想い

【ヒポクラテスの木によせて】
 ヒポクラテスの木の名前の由来は、医学関係者ならご存知のことだろう。古代ギリシャの医聖ヒポクラテスが、プラタナスの大樹の陰で弟子たちに医学を教えたことに由来している。ヒポクラテスは、医師の倫理性と科学的な医学を発展させたことで有名で、特に「ヒポクラテスの誓い」は医療人の倫理模範となる誓いである。そして、同大にある木が、まさにその「鈴かけの木(プラタナス)」である。当事の池尻 茂九州歯科大学学長の好意により一部を譲っていただいたもので、また、それは日本赤十字社が昭和52年創立100周年記念にギリシャ赤十字社から贈られた由緒正しい系統の苗木の挿し木であるとのこと。虫や台風の被害等で現在は、親木から子どもの木になったが、これからも系統が絶えることがないよう見守っていく。

【校歌作詞者が自筆歌詞を寄贈】
 福岡歯科大学には、校歌作詞者である片岡繁男(歯科医師・作家)寄贈の自筆の歌詞がある。片岡は、小説、随筆、詩集、句集の著作や作詩、校歌の作詞などを手がけ、日本歯科医師会会歌の作詞者でもある。校歌は本学開学(昭和48年4月)に合わせて作られ、歌詞には新しい歯科大学として、ユニークで自由な学風を皆が努力して樹立し、全人的医学で新しい世界を拓いてほしいという願いが込められている。