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研究成果等の刊行

No.46(2012.03)

「高等教育の変化をとらえる-『私学高等教育データブック』の試み」

講演者:岩田 弘三、黒河内 利臣、浦田 広朗、島 一則

はじめに

私学高等教育研究所主幹 瀧澤 博三

 政策や事業計画等の立案、決定の過程においては、現状評価のためのデータの整備とその的確な分析が欠かせません。教育関係の論議は誰にとっても身近な問題であるだけに、しばしば主観や経験知に偏った議論が先行し、そのことが議論の収斂と政策や計画遂行の円滑を妨げがちです。大きな変化の時代にあって、大学の改革課題が山積する今日、客観的なデータの蓄積とその科学的な分析に基づいた現状評価が求められています。
 私学高等教育研究所では、かねて「私学高等教育に関するデータベースの構築」をテーマとする研究プロジェクトを立ち上げ、名城大学の浦田教授をプロジェクトリーダーとして、大学数、学部・研究科数、学生数、教員数などの基礎的データを中心にデータベースの構築を進めるとともに、いくつかのテーマについてこのデータベースを用いた分析を行ってきましたが、既に第1回目の研究成果として、2005年3月に研究叢書「私学高等教育データブック」を発刊しました。その後も新たに加わったプロジェクト・メンバーを中心として、更に多様なデータベースの構築と分析をつづけてきましたが、その成果として第2回目の研究叢書「私学高等教育データブック2010」を一昨年12月に発刊したところです。
 第47回の公開研究会は、この第2回目の研究成果発表の場とし、新たに構築したデータベースを活用して、「学生生活の変化」「教員の変化」「大学教育の経済的効果の変化」の3つのテーマについて、それぞれ分析に当ったプロジェクト・メンバーから発表させて頂きました。
 この冊子は、当日の記録を整理したものですが、日本の高等教育の現状の理解に役立てて頂くとともに、客観的なデータに基づいた政策論議の重要性への理解を広げることができればと考えています。
 実証的研究を進めるうえで、本データブックをご活用願うとともに、データの不備・改善点などについてご意見など頂ければ幸いです。

  1. 岩田  弘三 氏 (武蔵野大学人間関係学部教授)
    黒河内利臣 氏 (武蔵野大学非常勤講師)
    【講演】「学生生活の変化」(PDF形式)
  2. 浦田  広朗 氏 (名城大学大学院大学・学校づくり研究科教授)
    【講演】「大学教員の変化」(PDF形式)
  3. 島   一則 氏 (広島大学高等教育研究開発センター准教授)
    【講演】「大学教育の経済的効果の変化」(PDF形式)
  4. 白川 優治 氏 (千葉大学普遍教育センター助教)
    【コメント】「高等教育の変化をとらえる-第47回公開研究会より」(HTML形式)

*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***