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研究成果等の刊行

No.23(2006.04)

「世界の『私学化』の動向と高等教育政策(ヨーロッパ偏)」

講演者:秦 由美子、澤野 由紀子、潮木 守一 

はじめに

学高等教育研究所主幹 瀧澤 博三

 去る6月6日開催の23回公開研究会において「世界の私学化の動向と高等教育政策」をテーマとし、その「アジア編」として、韓国の動向を桜美林大学の馬越徹教授に、中国の動向を宮崎公立大学の王智新教授に、それぞれご講演をお願いするとともに、アジア全体の俯瞰を馬越教授にお願いしました。次いで、7月28日に開催された第24回公開研究会では、同じテーマの下にその「ヨーロッパ編」として、イギリス、ドイツ、ロシアを取り上げ、大阪大学の秦由美子助教授、桜美林大学の潮木守一教授、聖心女子大学の澤野由紀子助教授の三先生にそれぞれご講演をお願いしました。この冊子は、第24回の「ヨーロッパ編」の講演記録を収録したものです。また、この公開研究会の模様を本研究所研究員の森利枝先生(大学評価・学位授与機構助教授)に教育学術新聞アルカディア学報欄にご執筆いただいたものを併せて掲載させて頂きました。
 高等教育への需要が世界的に膨張を遂げる中で、アジア諸国では私学高等教育が非常にダイナミックな発展を遂げ、一方高等教育の維持を基本的に国の責任と考えてきた西欧諸国では高等教育の私費への依存性を高めつつあり、そのことが高等教育のあり方にも変化を迫っています。
 これらの動向は、各国の事情によりその様相は大いに異なるものの、「プライバタイゼ-ション」あるいは「市場化」として共通する面が多く、また、国の構造改革・規制改革の動きから大きな挑戦を受けているわが国の高等教育改革も同じ底流の上にあるものと思われます。わが国の高等教育政策を論ずる上において参考にすべき事柄は極めて多いと考える所以です。
 前回の「アジア編」と併せて、この冊子がご関心をお持ちの多くの方々のご参考としてお役に立てれば幸いです。

  1. 秦 由美子
    【講演】「イギリスの動向」(PDF形式)
  2. 澤野 由紀子
    【講演】「ロシアの動向」(PDF形式)
  3. 潮木 守一
    【講演】「ドイツの動向」(PDF形式)
  4. 森 利枝
    【まとめ】ヨーロッパの高等教育"私学化"―第24回公開研究会の議論から(HTML形式)

*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***