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研究成果等の刊行

No.14(2003.02)

「私大の大学評価システムを考える」 ―自己研究と第三者評価を中心に

講演者:喜多村 和之

はじめに

私学高等教育研究所主幹 喜多村 和之

 2002年11月の第155回(臨時)国会で、政府提案の「学校教育法の一部を改正する法律」が成立し、「大学は当該大学の教育研究等の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するとともに、定期的に文部科学大臣の認証を受けた者(以下「認証評価機関」という)による評価(以下「認証評価」という)を受けるものとする」として、すべての国公私立大学に対して第三者評価が義務化されました。これは、設置認可制度の入り口の規制緩和から事後評価という出口の第三者評価機関によるチェック重視に変わったことを意味しています。
 日本私立大学協会は、これらの流れを予測して、2000年以降からに私学高等教育研究所に対して「私学の特性に配慮した評価システム」に関する調査・研究を委託しました。これを受けて当研究所の大学評価システム研究プロジェクトチームは、報告の骨子をまとめ、2002年9月の同協会理事会、10月の総会において報告しました。
 また、去る2002年11月18日に開催された私学高等教育研究所の第14回公開研究会では、喜多村和之講師からは、「私学評価システムに関する基本的な考え方の要旨」についての報告、原野幸康講師からは、日本私立大学協会の今後の方針についてのコメントがありました。討論では、活発な質疑や意見交換が行われましたが、この評価システム案については、日本経済新聞社の横山晋一郎編集委員に学外者の意見をまとめていただきました。
 この報告書は、当研究所が提出した「私学評価システム案(骨子)」と、この問題をめぐって公開研究会で行われた記録をまとめたものです。この構想をまとめるには多くの方々のご協力を得ましたが、この機会を借りて心から感謝の意を表させていただきます。高等教育に関心を持たれる方々が、日本の高等教育の将来を左右する重要な問題としてお考えいただく上で参考にしていただければ幸いに存じます。

  1. 私学評価システムに関する基本的な考え方の要旨 
  2. 講演   喜多村 和之
    コメント 原野 幸康
    質疑応答
    【講演】私学評価システムに関する基本的な考え方の要旨(PDF形式)
  3. まとめ
    1. 横山 晋一郎
      第三者評価 課題に早急な対応を―第14回公開研究会の議論から (HTML形式)
    2. 喜多村 和之
      評価システムへの批判と注文―横山氏(日経新聞編集委員)に答える (HTML形式)

*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***